EMC決算、企業のクラウドへのシフトを反映し、108%の増益

EMCの4〜6月期決算は、売上高が24%増、純利益は2倍以上の伸びとなった。

» 2010年07月22日 09時13分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米EMCが7月21日(現地時間)に発表した第2四半期(4〜6月期)決算は、企業需要の回復に支えられ、売上高が前年同期比24%増の40億2000万ドル、純利益は108%増の4億2600万ドル(1株当たり20セント)と増収増益だった。売上高は同社四半期業績としては過去最高を記録し、Thomson Reutersがまとめたアナリスト予測の39億8000万ドルを上回った。

 ジョー・トゥッチCEOは「IT産業は現在、クラウドコンピューティングへの大規模な移行の只中にある。EMCはこの劇的なシフトをリードするポジションにあり、顧客のクラウドへのシフトを支援する道筋を提供していく」と語った。

 売上高を地域別で見ると、米国が前年同期比28%増の21億ドルで売り上げ全体の53%を占めた。EMEA(欧州・中東・アフリカ)地域は18%増、日本を含むアジア太平洋地域は20%増、中南米地域は22%増だった。

 ストレージ製品全般が堅調で、特にハイエンドストレージ製品「EMC Symmetrix」および2009年に買収したData Domainのミッドレンジ製品がそれぞれ32%増、33%増と好調だった。RSAセキュリティ製品の需要も伸びており、18%増だった。また、同社傘下の米VMwareも増収増益で、連結業績に大きく貢献した。

 VMwareが20日に発表した四半期決算は、売上高が前年同期比48%増の6億7400万ドル、純利益は7500万ドル(1株当たり18セント)で、通年見通しを上方修正している。

 EMCは2010年通年の見通しについて、売上高を165億ドル、純利益を1株当たり1ドル18セントと予測した。いずれも前期の発表(売上高160億ドル、1株利益1ドル12セント)から上方修正している。

変更履歴:タイトルで、「108%」とすべきところを「105%」と表記していました。お詫びして訂正いたします。[2010/07/22 11:50]

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