Slide買収、Zynga出資――Googleのソーシャルネットワークはどうなる?(2/2 ページ)

» 2010年08月10日 07時30分 公開
[Clint Boulton,eWEEK]
eWEEK
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 「注意深く見れば、Googleはソーシャルネットワークだ」とオーヤン氏は語り、Googleはソーシャルネットワークを構成する3つの主要な要素を持っていると指摘する。

 それはGoogleアカウントのプロフィール情報と、Gmailを通してユーザーが友人とつながれること、それらのツールを使っておもしろいことができることだ。おもしろいことというのは、BuzzがGmail上で実現するものであり、Google Gamesの中心となるであろうSlideとZyngaが提供するものだ。

 「以前はこれらの構成要素すべてがバラバラにされていた。今のGoogleにはそれをまとめるチャンスがある」(オーヤン氏)

 Forrester Researchのアナリスト、オージー・レイ氏は、Slide買収はアプリよりも人材や経験を獲得するのが狙いだと考えている。

 それでも、Googleのエンジニアリングディレクター、デビッド・グレイザー氏がSlide買収についてブログに書いた限定的な情報を見ると、Googleがソーシャルメディアをこれまで以上に真剣に考えていることを疑う余地はほとんどないとレイ氏は言う。

 「Googleは、ソーシャル情報をより便利に、ユーザーにとってより関連性の高いものにすることに力を入れているとわざわざ述べている。さらにエリック・シュミットCEOは先週のカンファレンスで、文明の夜明けから2003年までの間に生み出された情報よりも、今、2日の間に生み出されている情報の方が多いと語っていた」(同氏)

 「Googleは、ソーシャルメディアへの注力で関連性とユーザービリティ――Googleが卓抜している2つの分野――が改善されるとほのめかしている。Slideのリソースがこの見方にどうはまるのか分からないが、Googleが多くの人の不満を呼んでいるソーシャルメディアの『(データを吸い上げる)消防ホース』を、もっと便利で管理しやすいものに変えられれば、多くの人はOrkutやWaveDodgeballといったGoogleの過去のソーシャル製品の失敗を忘れるだろう。

 ただGoogleが何をするにしても、すぐに実現はできない。

 Facebookは7月に5億ユーザー到達を発表した。同サイトの「Like(いいね)」ボタンは世界の約30万のWebサイトに採用されていると伝えられている。

 Facebookは、電子商取引大手Amazon.comとお勧めボタンのテストを始めたところだ。

 Googleのソーシャルネットワークにはあまり時間がない。

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