RFIDと携帯電話を活用してプリンターなどの展示機を一元管理することにより、営業担当者の負荷を削減し、マーケティング戦略にも活用する。
エプソン販売とNECは9月6日、RFID(無線ICタグ)と携帯電話を活用した営業支援システムの実証実験を9月中旬まで行うと発表した。
本共同実験は、NECのクラウドRFIDサービス構築基盤である「BitGate」のモバイル版を活用して実施するもの。実験では、量販店10〜15店舗に設置したプリンターなどのエプソン展示機にRFIDを装着する。あらかじめ各RFIDにひも付いた詳細情報(製品型番、量販店情報、担当者名など)をエプソン販売のサーバに登録しておき、エプソン販売の営業担当者が小型のRFIDリーダライターをかざして情報を読み取る。読み取った情報を携帯電話からサーバに送信して、一元的に管理・分析する。
エプソン販売はこれまで、展示機の状態を営業担当者が規定の用紙に手書きし、これらを帰社後にデータ入力してサーバで管理する方式をとっていた。今回の実験で同社は、営業担当者の展示機管理業務の負荷を軽減しながら、情報収集の大幅なスピードアップ、情報量の拡大と正確性の向上、マーケティング戦略への素早い情報活用といった効果の実現を期待する。
営業支援システムの中核となる「BitGate」は、ID登録管理機能・リアルタイム処理機能・セキュリティ機能・ゲートウェイ機能などをNECのデータセンタに集約し、プラットフォームとして提供するPaaS(Platform as a Service)型サービスである。RFIDにひも付いた情報を一元的に管理し、共通フォーマットに変換して、さまざまな既存アプリケーションサーバと連携できる。
NECは今後、RFIDマルチリーダライタを搭載した携帯電話端末を用いたモバイルクラウドサービスの拡充を進め、今年度内のサービス提供開始を目指す。
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