Amazon、電子出版サービス「Kindle Publishing for Periodicals」を発表

Amazonは、新聞や雑誌、ニューズレターなどの定期刊行物を発刊している出版社や団体向けの電子出版サービス「Kindle Publishing for Periodicals」を発表した。

» 2010年11月09日 17時14分 公開
[西尾泰三,ITmedia]

 Amazonは11月9日(現地時間)、新聞や雑誌、ニューズレターなどの定期刊行物を発刊している出版社や団体向けに、電子書籍端末「Kindle」で読める電子版を出版するためのサービス「Kindle Publishing for Periodicals」(KPP)を発表した。

 同サービスは、主に紙の定期刊行物に向けた施策で、これまでNew York Timesなど一部の大手電子新聞だけに許されていたものが開放されたことになる。

 パブリッシャーは原稿をRSS2.0やXHTMLのほか、NITF((News Industry Text Format)といったXMLフォーマット(エンコーディングはUTF-8)で入稿する。すでにAmazonは、ブログをいわゆる“Kidle本”としてKindle Storeで販売するためのサービス「Kindle Publishing for Blogs」を展開しているが、こちらもXMLベースのフィードを利用した入稿となっており、KPPでも同様の方式を採用した形だ。

 KPPによってKindle Storeに並ぶコンテンツの価格はAmazonが決定するとしており、紙媒体で出版するコンテンツの95%以上が掲載されていることやフィードの締め切り時間厳守など幾つかの条件を満たせば、著者に70%還元するとしている。無料という価格設定はできないとしており、フリーペーパーなどはこのサービスを利用できないとみられる。

 なお、一度Kindle Store上に公開されたものは訂正・修正ができないとしている。対応する言語は英語のほか、フランス語、スペイン語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語。

 現在はβテストの段階で、米国内のみでの受付となる。10月に発表した「Kindle Singles」など、コンテンツの確保を進めている様子がうかがえる。

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