パブリッククラウドの利用状況で、「現在利用している」「利用するべく現在評価中」「利用することを検討している」と回答した企業に対し、利用用途を尋ねた結果が図5である。前回調査と同様に、「電子メール」「情報共有・ポータル」「スケジュール共有」「営業支援」「ファイル保管・データ共有」「サーバ利用」が上位を占めた。「電子メール」および「スケジュール共有」は、前回よりも割合が大幅に拡大した。特にコミュニケーション/コラボレーション・システム(グループウェア)のパブリック・クラウド利用を考えている企業が、この1年で急激に増加した。なお、前回調査で利用意向が高かった「システム開発」「R&D関係」は大きく低下した。
プライベートクラウドの利用状況で、「現在利用している」「利用するべく現在評価中」「利用することを検討している」と回答した企業に対し、利用用途を尋ねた結果が図6である。パブリッククラウドの利用用途の回答とは異なり、「サーバ利用」が最多だった。しかし、全体の傾向としては「情報共有・ポータル」「ファイル保管・データ共有」「電子メール」「スケジュール共有」「営業支援」が上位であり、パブリッククラウドと同様の結果を見せた。
プライベートクラウドは、オンプレミスの単体サーバを集約したものであるため、基幹系システムにも十分に適用できるものではあるが、プライベートクラウドに対する基幹系システムの利用意向は小さい。ここから、プライベートクラウドの価値が十分に理解されていないとも言えそうだ。
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