PFU、電子文書の長期保存を可能にするライブラリを発売

国際標準として規格化される予定の「PAdES」に対応したPDF長期署名ライブラリを発売した。

» 2010年12月09日 11時15分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 PFUは12月9日、電子文書の長期保存に関する国際標準「PAdES」に準拠した「PDF長期署名ライブラリ V1.0」を発表した。2011年1月31日から出荷を開始する。

 新製品は、PDF文書の長期保存を可能にする電子署名とタイムスタンプのPAdES規格に準拠したライブラリ。PAdES規格は「ISO3000-2」として標準化される予定だ。このライブラリを既存の業務システムに組み込むことで、特別な知識を必要とせずに長期保存するためのPDF文書を作成できる。作成した文書は、Adobe Reader 10.x以降で閲覧できる。

 従来の長期署名の方式は、文書ファイルとタイムスタンプ、署名の各ファイルを作成する手間があったが、新方式では1つのファイルとして作成できるようになる。また、署名の有効期限は最長で5年までだったものの、延長が可能になり、10年以上の長期保存に対応できるようになった。

 同社によると、電子署名による文書の長期保存ニーズは、国税関係や医療分野、製造業の知的財産保護などで高まっているといい、富山大学付属病院が既に導入を決定した。PAdESに準拠したライブラリ製品は同社が国内初という。

 商品構成と価格は、ライブラリ本体が262万5000円、必須購入となる初回開発時のサポート(説明会の開催や技術情報の提供、メールでのサポートなど)が94万5000円。オプションとして1カ月間のメールでのサポートを提供するパッケージが20万7900円、1回のインシデント対応パッケージが3万1500円となっている。別途、日本電子公証機構の電子証明書発行サービスとPFUのタイムスタンプサービスの利用が必須となる。

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