Qualcomm、無線チップメーカーのAtherosを31億ドルで買収

携帯電話向けチップメーカーのQualcommが、Wi-Fi、Bluetooth、GPSチップメーカーのAtheros Communicationsを買収すると発表した。

» 2011年01月06日 17時57分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Qualcommは1月5日(現地時間)、Wi-FiやBluetooth技術を手掛ける米Atheros Communicationsを買収することで合意に達したと発表した。Qualcommが1株当たり45ドルの現金で買収する。総額は約31億ドルに上り、取引は2011年上半期に完了する見込み。Qualcommはこの買収により、携帯電話事業以外の新たなビジネスへの機会拡大を目指すとしている。

 Atherosは1988年創業のカリフォルニア州サンノゼに拠点を置く公開企業。携帯電話やタブレット向けのWi-Fi、Bluetooth、GPS技術を提供するほか、イーサネット、PLC(電力線通信)などの技術を手掛けている。同社の製品は主要ネットワークベンダーのほか、ソニーや米Appleなどの製品にも採用されている。同社の社長兼CEOクレイグ・バラット氏は買収完了後、Qualcommのネットワーク&コネクティビティ部門の社長に就任する。

 Qualcommは新たな市場に乗り出す一方、昨年12月、米AT&Tに保有していた無線周波数のライセンスを約19億ドルで売却し、不調だったモバイル放送サービス「FLO TV」を3月に終了すると発表している。

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