日本では新年早々に公開されるらしいですが、フェイスブックの誕生を物語った映画『ソーシャル・ネットワーク』がアメリカでは10月の初めに公開されて、フェイスブックという会社そのものだけではなく、創設者であるマーク・ザッカーバーグの私生活や人となりに対する関心が一気に高まりました。
米『TIME』誌、「パーソン・オブ・ジ・イヤー」はマーク・ザッカーバーグ −ソーシャルの時代、本格化の予兆:石塚しのぶの、IT+人がつくる流通の仕組み
今回のキーワードランキングで、急上昇した「Facebook」。これまでもオルタナティブ・ブログの中でチラホラと取り上げられてはいたが、まだ多くのブロガーが注目するものではなかった。なぜここにきて一気に皆が書きだしたのかというと、まずは石塚しのぶ氏「石塚しのぶの、IT+人がつくる流通の仕組み」の米『TIME』誌、「パーソン・オブ・ジ・イヤー」はマーク・ザッカーバーグ −ソーシャルの時代、本格化の予兆や、末岡洋子氏「欧州の視点」の『TIME』、2010年の今年の人はFacebookのM.Zuckerberg氏にで書かれたように、Facebookの創設者兼CEOのマーク・ザッカーバーグが米TIME誌の「今年の人」に選ばれたからだ。
もう1つの理由は、1月15日から全国公開される映画『ソーシャル・ネットワーク』の試写会にオルタナブロガーが参加したことにある。マーク・ザッカーバーグを主人公に、Facebookが作られていく過程とその裏側を描いた作品だ。ぜひ、オルタナブロガーによる作品レビューを見ていただきたい。なお、この試写会以前にも、小川浩氏「Speed Feed」による映画「ソーシャルネットワーク」を観ましたというレビューが12月2日に書かれているので、合わせて読んでほしい。
映画は話題を呼んでいるが、実際のFacebookは、日本ではどうなのだろうか。永井孝尚氏「永井孝尚のMM21」のFacebook users in Japanでは、日本でも浸透し始めているのを実感したことが綴られた。
だが、中嶋政和氏「『スマートIT』術」のついにFacebookがYahoo!を抜いて世界第三位のWebサイトになった。で、日本はどうか?では、その逆に日本の環境では限界があることを考察している。
そもそも日本人は、吉川日出行氏「ナレッジ!?情報共有・・・永遠の課題への挑戦」の日本人はインターネットは使うけどソーシャルメディアは使わないでも指摘されているように、ソーシャルメディアをそれほど活用していないようにも見える。そもそもソーシャルメディアとは何かということについては、中山陽平氏「国内・海外情報から見える『企業のWEB活用法』」の"ソーシャルメディアとは何か"をきちんと捉え直すためのヒントが参考になるので見てほしい。
筆者の考えは、中嶋氏と同じだ。Twitterのような気軽なものはともかく、FacebookのようなSNSは、ある種の広がりはあっても、映画で描かれたような普及は日本では難しいかもしれない。「ソーシャル・ネットワーク」もエンタテイメントとしては面白いのだが、この映画を見て「Facebookをやりたい」と思うかどうかには疑問が残る。映画はあくまでも、マーク・ザッカーバーグとういう人物を軸に描かれた、ある種の青春映画なのだ。とはいえ、今年の日本におけるFacebook関連の動きには注目だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.