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ベンダーフリーの立場から選択したソリューション:SOA・BPMの豊富な実績を支える情報基盤

BPM(BusinessProcessManagement)の分野において豊富な経験と実績を持つ協和エクシオでは、IBM WebSphereを採用したシステム構築事例を多く手がけている。同社が提供するBPMシステムについて、協和エクシオ ビジネス事業本部の戸塚 勝巳氏に話を伺った。


システム連携のニーズから始まったSOA・BPMビジネス

 複数の業務アプリケーションを統合・自動化し、業務プロセス全体を最適化するBPM(Business Process Management)システム。その分野において、多くの経験と技術の蓄積を持つシステムインテグレイターが協和エクシオである。情報通信インフラおよび環境社会インフラのエンジニアリング ソリューション、ITソリューションを事業の三本柱とする同社では、企業システム基盤を構築するネットワークインテグレーション、エンタープライズ向けアプリケーション開発のビジネスを、メインフレームの時代から30年以上にわたって展開している。

 そうしたSIビジネスを展開する中で、同社が特に注力してきたのが、SOA(Service-OrientedArchitecture)だった。そして、SOAの技術を活用して取り組んだのが、BPMシステムの構築である。SOA・BPM分野などのシステム基盤構築を担当するビジネスソリューション事業本部 営業本部 営業SE部門 部長の戸塚 勝巳氏は、協和エクシオがSOA・BPM分野に取り組んできた経緯について次のように説明する。

photo1.jpg 協和エクシオ ビジネスソリューション事業本部 営業本部 営業SE部門 部長の戸塚 勝巳氏

 「当社では1999年からシステム連携を実現するEAI(Enterprise ApplicationIntegration)ツールを扱うなど、アプリケーション同士をつなぐミドルウェアの部分からSOAビジネスに参入しました。当時は“ベスト・オブ・ブリード”という言葉が使われ、SCMやERPなどのパッケージの導入が進んだ時代。その時代のシステム構築において当社が感じたのは、個別最適化されたシステム同士を連携させることが非常に大変だということでした。そこでEAIツールに着目したわけですが、そうしたツールがSOA・BPMの領域をカバーする製品になってきたことが、SOAビジネスに注力することになった契機です」(戸塚氏)。

 また、業務アプリケーションをサービスとして提供するSOA技術を実際に提供していく中で、多くの顧客がニーズとして挙げたのが「変化に強いシステムを構築する」ことだったという。

 「変化に強くなるには、ビジネスプロセスを明確にして定義して実行できるシステム基盤を用意し、プロセスを容易に変更できる仕組みにしなければなりません。そこでSOA・BPMに結びついたわけです」(戸塚氏)。

 ちなみに協和エクシオでは、SOAとBPMシステムに明確な線引きを行っていない。SOAを実現するESB(EnterpriseServiceBus)などの技術基盤は、BPMシステムを構築する上で必要不可欠、切っても切り離せない密接な関係にあるものだと考えているからだ。

ベンダーフリーの立場で技術を蓄積

 SOA・BPMには、ある一部の業務アプリケーションからスモールスタートで導入できるという利点がある。協和エクシオでも、部分的な導入事例から技術と経験を積み上げていったが、実はSOA・BPMという技術が浸透する前から経験を積んでいたという。

 「当社の歴史は、情報通信インフラを構築するところから始まっていますが、テレコム事業者には、たとえばADSLや光回線の加入申込があると、申し込み受付、必要物品手配、工事手配、機器設定、開通、利用情報収集、課金等といった業務プロセスがあります。競争が激しいテレコム事業者にとっては、こういう業務プロセスをいかに効率化し、新しいサービスを早期展開するかが非常に重要になっています。従ってテレコム事業者ではSOA・BPMという言葉が浸透する前から、それらの技術を使いビジネスプロセスの効率化を図ってきましたが、当社も事業者様と一緒にそういう取り組みの支援をして参りました」(戸塚氏)。

 SOA・BPMシステム構築当初は、ある部門の一部のサービスを効率化しようというスタンスで取り組む企業がほとんどであり、ここ最近のようにトップダウンで全社の業務プロセスをSOA・BPMに統合していくという風潮はなかった。こうした中で協和エクシオは、SOA・BPMに関するノウハウや構築技術を蓄積していった。しかも、特定のベンダーや製品に偏っていないのが、同社の大きな特長でもある。

 「そもそも当初は、EAIツールの販売代理店になったところから始まりました。しかし、当社では“変化への対応力”に焦点を当てていましたから、お客様のシステム環境に合った形で製品を提案するベンダーフリーの立場でビジネスを展開してきました」(戸塚氏)。

 ベンダーフリーの立場を貫き、数々のベンダーの製品を採用したシステム構築を手がけてきた協和エクシオだが、そうした中でも協力関係を深めていったベンダーの1社が日本IBMだった。

 「お客様へのデリバリを通じていろんなパッケージベンダーと付き合う中で、お客様の業務要件を実現する最適なシステム基盤として採用することになったのが、IBM WebSphereです。もともとはIBMのメインフレームやMQを利用しているお客様が非常に多かったことが、日本IBMと協業するきっかけでした。このようなお客様のシステム環境において、接続性を確実に担保できる最適なミドルウェアは、IBM WebSphereということで関係を深めていきました」(戸塚氏)。

 その実際の導入事例としては、東京証券取引所が構築した売買審査関連システムのSOA基盤としてIBMWebSphereを採用した事例などがある。

exio_pict.jpg BPMを支えるIBMの製品群

豊富な実績を基にコンサルティングサービスを提供

 豊富なSOA・BPMの構築事例を持つ協和エクシオでは現在、SOA・BPM分野を専任で対応する部門を用意。プロパーだけでも100名、協力会社を含めるとさらに多くのエンジニアが在籍しているという。

 「当社では提案段階から動いていますので、SOA・BPMを提案できるSEもたくさんいます。主要なSOA製品を企業の要件に合わせた形で検証したり、ベンチマークテストを実施したりといった業務を行うことで、社内のノウハウを蓄積しています」(戸塚氏)

 また、実際のプロジェクトで得た経験を基に、設計標準をアセットとして用意しており、システム開発期間の短縮、コストの削減、開発工程の負荷軽減に役立てている。

 「SOA・BPM分野で重要なのが、標準化です。SOA・BPMではトランザクションをどうやって担保していけばよいのか、このレイヤーでエラーが起きたらどうやってハンドリングしていくのかといったように、いろいろな問題が出てきますが、当社ではそういう部分を設計標準として持っています。これをゼロからお客様が作ろうとなると非常に大きな障壁になってしまいますので、当社の設計標準をお客様に見ていただき、それをお客様独自のものにブラッシュアップして活用しています」(戸塚氏)

 このように、SOA・BPM分野で抜きん出た強みを持つ協和エクシオだが、その経験で培ってきたノウハウを活かした「SOA導入コンサルティングサービス」も提供している。

 「ビジネスの変化対応力や俊敏性確保のために有効だと言われているSOA・BPMを導入したいが、どこから手を着ければ良いのか分からないという声が当社にも多く寄せられます。そこでお客様にSOA・BPMを体感していただき、その有効性・開発プロセスについて紹介するのが、SOA導入コンサルティングサービスです。全6回のワークショップを実施し、SOA・BPMが従来のシステム開発プロセスとどう違うのか、実習を通して理解できることが特長です。お客様ごとにメニューをカスタマイズしながら、最終的にSOA・BPMシステム基盤の構築という次のステップに踏み出すことを支援しています」(戸塚氏)。

今後は“「人、中心」の業務プロセス改善”に注目

SOA・BPMなどの有効性が語られるようになってから久しいが、実際に企業システムの開発プロセスとして浸透し始めるのは、これからだろうと戸塚氏は考えている。

 「最近は、SOA・BPMを勉強しているという企業よりも、実際の導入を前提にした企業が増えてきた感はあります。しかし、企業の成熟度で言えばまだ入口の段階であり、SOA・BPMを導入している企業も、そのほとんどが一部の業務だけにとどまっています。将来的には全社レベルで導入するような企業が増え、市場も成熟していくでしょうが現在はまだその段階ではありません」(戸塚氏)

 将来のSOA・BPMに向けた新しい取り組みとして、協和エクシオが興味を持って進めているのが、継続的なプロセス改善を狙い「人」の業務プロセスを可視化し効率化を図ることと、ビジネスルールに対する取り組みだ。

 「最近は、人手に頼っている業務プロセスを何とかシステム化できないだろうかというニーズを良く耳にします。過去から何回もシステム化の要望が上がっていながら、システム化が実現できていないのは、業務プロセスにイレギュラーなパターンが多過ぎ、システム化を頓挫してしまった業務があるからです。そこで、当社が今期待しているのが、2010年にIBMが買収したLombardi製品です。Lombardiは、業務部門の人にもわかりやすく、業務モデリングが比較的容易にできる特長があります。現在システム化されていない人を中心とした業務プロセスの自動化を進め、イレギュラーな部分をある程度標準化して、人が介在する部分も残しながら連携させていけるツールとして、Lombardiには非常に注目しています」(戸塚氏)。

 さらに、ビジネスルールの延長線上として、CEP(Complex Event Processing)の技術にも注目しているという。

 「イベントストリームの中から必要な情報をリアルタイムに検知し、それをあるアルゴリズムで解析して通知するというCEPは、業務プロセスの俊敏性向上には非常に向いていると考えています。従来、ビジネスルールはプログラムとしてオンコーディングされ、IT部門の人でなければ分からないものでしたが、プログラムとは切り離して表形式やディシジョンツリーのような形でわかり易く定義し実行できるようにします。それをSOA・BPMシステム基盤に取り込めば、非常にシステムの俊敏性が高まります」(戸塚氏)

 SOA・BPM分野におけるリーディングSIerとして、協和エクシオは次の時代のシステムのあり方にも目を向けている。



提供:日本アイ・ビー・エム株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2011年3月11日