データウェアハウスでリアルタイムな情報活用を行う「4つの方法」企業の情報分析力を強化

市場環境の変化を的確につかみ、ビジネスを迅速に変化させていくためには、高度な情報活用が鍵になる。しかし、多くの企業では旧世代の情報活用、ITシステムにとどまっているのが実情だ。リアルタイムな情報活用を実現する最新のデータウェアハウスソリューションを紹介しよう。

» 2011年02月01日 10時00分 公開
[PR/ITmedia]
PR

課題を抱える情報活用の基盤

 厳しい経済状況が続く中、企業では、日々蓄積される業務データをビジネスに役立つ情報として活用し、市場環境の変化に迅速かつ的確に対応することが求められている。しかし、実際にはこうした情報活用を具現化するITインフラを整備できている企業は少ないのが現状。それどころか、情報活用の基盤となるべきデータウェアハウスにさまざまな課題を抱えているケースが多いという。

日本オラクル テクノロジー製品事業統括本部 データベースビジネス推進本部 製品推進部 担当シニアマネジャー 安池 俊博 氏 日本オラクル テクノロジー製品事業統括本部 データベースビジネス推進本部 製品推進部 担当シニアマネジャー 安池 俊博 氏

 「これまで企業のIT投資は、ERPなどによるビジネスプロセスの効率化が優先して進められ、データの可視化や活用については後回しにされていた。その結果、データ連携が遅くて使いたいデータを集められない、大量ユーザーの要求に追い付かない、高度な分析に耐えられないなど、データウェアハウスのシステムにさまざまな問題が生じるようになった。これらの問題は、一見、ビジネスインテリジェンス(BI)ツールが原因と考えがちだが、実は裏で動いているデータウェアハウスのインフラが複雑化している可能性が高い」。日本オラクルのテクノロジー製品事業統括本部 データベースビジネス推進本部 製品推進部 担当シニアマネジャーの安池俊博氏はこう指摘する。

 日本オラクルでは、こうした市場背景を受け、情報活用をさらに促進する新世代のデータウェアハウスを実現するため4つのソリューションを推し進めている。(1)高速データ連携、(2)高速データ処理基盤、(3)データ処理基盤と連携した分析エンジン、(4)ユーザーにやさしいBI ―― この4つのソリューションが企業の分析力を高め、情報活用を根本から変化させていく。

 日本オラクル テクノロジー製品事業統括本部 データベースビジネス推進本部 担当シニアマネジャーの谷川信朗氏は、「これらのソリューションをトータルで提供することで、企業の経営者から現場スタッフ、そして顧客まで含めて“肌感覚”に近いところで情報活用できるデータウェアハウスを構築可能だ。“肌感覚”とは、従来のようにデータを集計した翌日に分析情報を見るのではなく、今現在のデータをリアルタイムに分析・把握できるということ。最近では、市場環境の変化が激しく、中長期でのトレンドや傾向が予測しにくくなってきている。そのため、リアルタイムでの情報活用は、今後のデータウェアハウスには必須要件になるはず」と説明する。

最高速のデータベース専用マシン「Oracle Exadata」

 ここからは、日本オラクルが提供する進化したデータウェアハウスソリューションの特徴を具体的に紹介していこう。

 まず、高速データ連携では、新たなデータレプリケーションツールとして「Oracle GoldenGate」を提供する。Oracle GoldenGateは、データベースに対して負荷をかけない独自のログ取得/適用機構を採用し、トランザクションログの高速な転送によって、データの複製/双方向同期を実現する。

 従来のレプリケーション製品では、元となるデータベースシステムのデータを一度エクスポートしてから、新規システムにデータ移行していたため、既存システムに大きな負荷がかかるとともに、リアルタイムでのデータ連携は不可能だった。これに対して、Oracle GoldenGateでは、既存システムに負荷をかけることなく、リアルタイムにデータウェアハウスサーバへのデータ集約を実現することができる。

 高速データ処理基盤としては「Oracle Exadata Database Machine X2(以下、Oracle Exadata)」および「Oracle Database 11g」を提供する。

 Oracle Exadataは、Oracle Databaseを最も高速に、可用性高く、低コストで動作するよう最適化したデータベース専用マシン。必要とされるハードウェアやソフトウェア、ネットワークなどをすべてワンパッケージ化し、DatabaseサーバとストレージサーバをInfiniBandで接続している。これにより、データ転送帯域を大幅に向上するとともに、ストレージI/Oのボトルネックパフォーマンス問題を解消する。

 特に処理性能のパフォーマンス向上は圧倒的で、例えば店舗別/商品別の売り上げ動向検索は従来の30時間を21分に短縮、バッチ処理(取引データを一定の条件で加工/集計)は従来の4時間を10分に短縮、EUC処理は従来の20分を30秒に短縮、データロード時間は従来の30時間を1時間に短縮、データサマリー時間は従来の10時間を10分に短縮。そして、他社データウェアハウス製品と比較した検索処理は、他社の4分に対してOracle Exadataはわずか6秒で終えている。

 「この劇的な処理性能向上によって、スーパーなど小売店の店頭で商品購入した顧客の購買履歴を瞬時に分析し、その顧客に最適なキャンペーン告知をレシートに印字するといったことも可能となる。まさに“肌感覚”の情報活用であり、従来の概念とは全く異なる新しいデータウェアハウスの利用法が生まれてくるのではないか」(安池氏)と、新たな市場開拓にも意欲を見せる。

 また、従来のデータウェアハウスシステムに比べて、ハードウェアコストの大幅削減を図れることも特徴だ。データベースサーバでは、性能向上およびストレージサーバへの処理分散により、使用リソースを減少。さらに、同一データベースサーバリソースでより多くの処理を実行できるため、CPU数の削減にもつなげることができる。ストレージサーバについては、独自の圧縮機能によってストレージ容量を大幅削減できる。

 この他、Oracle Exadataは、劇的な性能向上によって、インデックスやサマリーテーブルを作成するなどのチューニング作業がほとんど不要になっている。最低限の設計や開発で済むため、運用・開発コストも抑えることが可能となっている。

 高速データ処理基盤のもう1つのソリューションは、オラクルの最新データベース製品、Oracle Database 11gの活用。データウェアハウスにおける大きな特徴は、データ分析に必要なコンポーネントを1つのプラットフォームで実現している点だ。

 Oracle Database 11g上で動作する分析コンポーネントとしては、多次元OLAPエンジン「Oracle OLAP」、データマイニング機能「Oracle Data Mining」、位置情報管理機能「Oracle Spatial」があり、これらが“データ処理基盤と連携した分析エンジン”のソリューションとしてラインアップされる。

 「従来、OLAPやデータマイニングは、高価な分析サーバを別途用意して、データベースサーバから大量データを長時間かけて移行して、専用ツールで分析処理を行う必要があった。この方法だと、データの移行やデータ構成処理に時間がかかる。しかし、Oracle Database 11gでは、分析サーバを用意することなく、データが格納されているデータベースサーバのエンジンでOLAPやデータマイニングを行うことができる。また、データの操作はDB内で完了するため、セキュリティについてもOracle Database 11gの持つセキュリティ機能によって万全に守ることができる」(テクノロジー製品事業統括本部 データベースソリューション本部 データベースソリューション部 シニアエンジニアの高城大司氏)と、データウェアハウスの分析エンジンとしてもOracle Database 11gが重要な役割を担うことを強調した。

データウェアハウスソリューションをトータルで提供

 4つ目のユーザーに優しいBIとしては、「Oracle Business Intelligent Suite」を用意している。対話形式によるダッシュボードや非定型クエリ、事前検出を行うインテリジェント機能やアラート、基幹業務のレポート作成、リアルタイムに予測を実行するインテリジェント機能など、全てのBI機能を搭載した、エンタープライズ向けの包括的なスイート製品となっている。

 「これらのソリューションを組み合わせることで、従来のような複雑化したインフラをすべて排除し、シンプルで統合されたデータウェアハウスシステムを容易に構築できる。さらに、これにセキュリティ管理の『Oracle Security Solution』、運用管理の『Oracle Enterprise Manager』を加えることで、オラクルの単一アーキテクチャで全てを網羅したデータウェアハウスシステムを完結することができる。この点も、オラクルの持つトータルソリューションならではの大きなメリットだ」と、安池氏は力を込める。

 さらに、同社では、業種向けに最適なデータウェアハウスソリューションを構築するための「オラクルインダストリーデータモデル」も用意している。このモデルはデータウェアハウスを新規に構築したい、または既存のデータウェアハウスを統合してセントラルウェアハウスを構築したいという業種ユーザーからの要望に応えるもの。オラクルのデータベーステクノロジーとBIテクノロジーに、インダストリー特化の知見を加えることで、最新の統合データ活用基盤を短期間に構築する。例えば、小売業の場合は、POSデータと在庫データ、従業員データをデータウェアハウスと連携し、その店舗にとってどんな分析やKPIが必要なのかを検討し、提案していく。

オラクルのDWHソリューション全体像 オラクルのDWHソリューション全体像

 このように日本オラクルは、ソフトウェアからハードウェア、データベースエンジン、さらにはセキュリティ、運用管理まで、データウェアハウスソリューションをトータルで提案できる唯一のベンダーといえよう。

 既にデータウェアハウスを導入・運用している企業も、情報活用という視点から、あらためて自社のデータウェアハウスの実情を見つめ直してみてはどうか。分析に時間がかかり過ぎる、運用コストを削減したい、もっと高度な分析を行いたいなど、何か1つでも課題が出てきたならば、日本オラクルの進化したデータウェアハウスソリューションからその解決策が見いだせるはずだ。

【開催】 DWH Day 〜 情報活用の壁を超えるデータウェアハウス(無料)

日時:2011年2月15日(火)/13:30〜17:00

場所:日本オラクル 本社13Fセミナールーム(東京都港区北青山2-5-8オラクル青山センター)

《詳細/登録ページ》

市場環境が激しく変化する現代では「絶対的に増加するデータをいかに高い鮮度と細かい粒度で迅速に」情報として活用できるかが鍵になる。だが、従来のデータウェアハウスではこのような環境変化に追随できない ―― 本セミナーでは劇的に進化したテクノロジーの最新情報とともに、ITシステムのパワーをビジネスに最大限、生かすことができるデータウェアハウスソリューションを紹介する。

13:30〜14:20 企業の情報開示における世界の動向と実現するテクノロジー

企業情報の開示について、世界は今、財務情報、非財務情報を統合したビジネスレポーティングの方向へ動いています。企業にとっては、あらゆる情報を管理、分析、開示することが要求される時代になりつつあります。本セッションではこのグローバルの動向を経済産業省の方からお話しいただきます。さらに外部からの情報開示要求と企業での情報活用の動きに迅速に対応するためにこれからのDWHに求められるものは何かをオラクルよりお話しいたします。

 日本オラクル 常務執行役員 テクノロジー製品事業統括本部長 三澤 智光 氏

 経済産業省 経済産業政策局 企業行動課 企画官(企業法制担当) 平塚 敦之 氏

《詳細/登録はこちら》

14:20〜16:05 情報活用の壁を超えるOracle DWH戦略とテクノロジー

鮮度の高さと粒度の細かさへの要求は、企業内部の情報活用と外部への情報開示においてますます重要性を増します。しかしながら今まではパフォーマンスとコストの壁によってなかなかその要求にこたえられなかった場面も多かったのではないでしょうか。OracleはDWHの分野で最先端の技術を顧客に提供してまいりました。本セッションでは米国の製品責任者からOracleDWHのストラテジーをご説明するとともに、Oracleの考えるDWHアーキテクチャとそれを支える最新のOracleテクノロジーを少し詳しくご紹介いたします。DWHの分野でOracle Databaseがいかに効果を発揮するか再発見できます。

 オラクルコーポレーション Data Warehouse & Language Technology Vice President Cetin Ozbutun 氏

《詳細/登録はこちら》

16:05〜17:00 顧客事例 ExadataのパフォーマンスでDWHを変革した企業の今

1年前にOracle ExadataでDWHを刷新し稼働したヒスコム。稼働時にはその驚きのパフォーマンスを実体験としてご紹介いただきました。今回はそれから1年経過した今の状況と、今までの経験の中でOracle ExadataがどのようにDWHに効果を発揮したのか。以前にお使いだった他社と比べるとどのような違いがあったのかを具体的にお話しいただきます。またこの経験から生まれたソリューションについても合わせてご紹介いたします。

 株式会社ヒスコム 様

《詳細/登録はこちら》


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2011年2月14日