情報分析ツールの利用は進まず――解決のきっかけとなるソフトウェア導入データから見る日本企業のソフトウェア活用

ITmediaの調査では、企業における情報分析ツール活用は進んでおらず、業績になかなか結びついていないことが分かった。業務向上に結びつく情報分析を行うためには、適切なソフトウェアを選択し、導入することが必須のようだ。

» 2011年02月03日 00時00分 公開
[PR/ITmedia]
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 ITmediaが実施した「企業におけるソフトウェア活用に関する調査」(2010/12/8〜16実施、回答数634)では、企業における情報分析ツールの活用状況に関して次のようなことが分かった。

  • Excelで情報分析を行っている企業が圧倒的に多い
  • Excelで分析できる情報と今ビジネスに求められる情報とのギャップが表れている
  • 情報分析ツールの活用が進んでいる企業では、自社の業績が「好調」という回答が多い

 情報分析のために現状導入しているツールとしては、「Excelなどの表計算ソフト」を挙げる企業がかなりの数を占めた(グラフ1)。2位以下は20%台にとどまっていることを考えると、87.4%という数字は圧倒的と言える。

グラフ1 質問:現在、社内でどのような情報分析ツールの機能を利用されていますか?(複数回答)

 表計算ソフトは手軽に使用できる良さはあるものの、変化の激しい現在のビジネス況の中、さまざまなデータを効率的に取得・分析するにはどうしても対応しきれない。扱えるデータが限定され、しかもタイムリーに提供できないことから、結局のところデータをビジネスに貢献する情報として活用できないのだ。

 実際、情報分析ツールを効果的に利用し、それをビジネスに役立てていると答えた企業は8.2%に留まり、9割以上の企業が「利用していない」「利用が進んでいない」「利用は進んでいるが、効果が出ていない」と回答している(グラフ2)。

 その一方、ツールの活用が進んでいる企業ではビジネスの状況が「好調」「やや好調」との回答が高い割合を占める結果となった(グラフ3)。

(左)グラフ2 質問:貴社の情報分析ツールの活用状況をどのように評価されますか? (右)グラフ3 情報分析ツールの活用状況と業績のクロス集計

 欧米では、2003年のSOX法(サーベンス・オクスリー法)の施行によって、特に会計の領域で表計算ツールを利用することへの見直しが実施された。PC上の表計算ツールだけではデータに対する正確性、正当性、完全性、継続性を管理することが難しい、というのがその理由だ。さらにBI製品の使い勝手や表現力の向上によって、情報分析の分野での表計算の利用が減少している傾向が見受けられる。

 また、調査会社ITRが得た情報によると、世界の企業が2010年に最も投資を増加しようとしたソフトウェア領域の一つは、情報管理であるとのことだ(調査対象企業の約4割が該当)。グローバルでの競合が激しさを増す現在において、日本でもこの分野の迅速な整備が望まれる。

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 ではツールの選択のポイントとなるのは何か。IBMエバンジェリストに聞いた。

エバンジェリスト インタビュー

国本明善氏 日本IBM ビジネス・アナリティクス事業部 事業部長 国本明善氏

――情報分析ツールをどのようなものとして位置付けるべきでしょうか。

国本 過去のデータを分析するだけではあまり意味がありません。大切なのは、目的に応じて実際のアクションを起こしていくことです。情報分析ツールには、データを元にした判断と行動をいかに支援できるかが求められます。

――導入時のポイントは。

国本 まず、導入の際のスピードです。変化し続ける市場に対応するには、何よりも素早く始めることです。既存の実績あるソフトウェアを導入することが、解決策の一つになるでしょう。また、ユーザーインタフェースも大切です。自身の課題を解決したい、という明確な目的を持つ人が、自ら分析できる環境を作ることが企業全体の業績向上につながります。


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