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» 2011年02月08日 08時00分 UPDATE

解決指向のストレージ選び:「ストレージは難解ではない」 ガートナーが解説する3つのキーワード (1/3)

保管すべきデータの増大を背景に、企業におけるストレージの重要性は着実に高まりを見せている。ただし、技術革新により利便性を向上させるさまざまな機能が登場しているものの、ベンダーごとにそれらの実装方法が異なることが、製品選びを難しくしているという。

[岡崎勝己,ITmedia]

データ爆発を追い風に急拡大するストレージ市場

 企業か管理すべきデータは、爆発的な勢いで増加を続けている。その背景には次のような事情がある。

 まず挙げられるのは、情報システムの浸透に伴うアプリケーションの多様化である。企業では現場のニーズに応える形で各種の業務システムが整備され、例えば、最近では分析力の強化を目的としたBIツールの導入が相次いでいる。システムが増加すれば必然的に管理すべき情報も増す。また、テキストに加え、画像や音声、動画など、管理すべきデータ自体の大容量化や、コンプライアンス、ディザスタリカバリの観点から、各種データをアーカイブし保存することが求められるようになったことも、データの増大に拍車をかけている。

 ガートナー ジャパンのリサーチ部門でITインフラストラクチャ リサーチディレクターを務める鈴木雅喜氏は、こうした状況を踏まえ、ストレージ市場の動向を次のように説明する。

「企業間連携の増加も企業が管理するデータの増加を招いている。その保存先となるストレージ基盤の強化が企業にとって急務となっており、ストレージ市場はグローバルで見て急拡大を続けているのだ」(鈴木氏)

ストレージ世界市場予測(出典:ガートナー 2010年12月) ストレージ世界市場予測(出典:ガートナー 2010年12月)

ストレージは決して難解なものではない

 こうした中、情報システム担当者の多くはストレージ基盤の強化に向けプレッシャーを感じているのが実情なのだという。ストレージの増設や刷新には、コストに加え事前調査のための手間も少なからず必要となる。

ガートナー ジャパン リサーチ部門 ITインフラストラクチャ リサーチディレクターの鈴木雅喜氏 ガートナー ジャパン リサーチ部門 ITインフラストラクチャ リサーチディレクターの鈴木雅喜氏

 また、ストレージに関するテクノロジーは代表的なものだけを見ても、ストレージに実際の容量以上のボリュームを割り当てることで、キャパシティ・プランニング(容量設計)を不要にする「シン・プロビジョニング」や、データをファイル単位や固定長または可変長サイズで細かく分割し、重複するデータを除外して保存することでデータ容量を削減する「デデュープ」、データ保護のために自動的にデータを複製する「クローン」など多岐にわたる。

 ベンダーごとに独自のアプローチで技術の実装を図り、技術面に絞ってベンダー各社が自社製品の優位性を強調するあまりに、ユーザー企業にとってストレージを深く理解することが難しくなっていると鈴木氏は指摘する。

 では、企業が自社に合致する最適なストレージを選択する上で何から始めるべきなのか。鈴木氏がその必要性を強調するのが、「ビジネスの側面からストレージの価値を見直すこと」である。

「ストレージの用途は、あくまでも業務に不可欠なデータを保存/保護するためである。各種の機能は、ストレージの管理効率を高めるために用意されている。そうとらえれば、ストレージが難解というのは誤解であることに気付くはずだ」(鈴木氏)

 その上で、まずは「iSCSI」、「NAS(Network Attached Storage)」、「ユニファイドストレージ」という3大キーワードの理解から始めることが、最適なストレージを選択する能力を養う早道なのだと鈴木氏は強調する。

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