クラウドを“つなぐ”ホスティングサービスが豊富な選択肢から効果的な導入を実現する基幹業務システムも任せられる「Bizホスティング エンタープライズ」のサービス戦略

クラウドの導入を検討している企業では、既存のシステム資産を生かした効率的な導入を望む声が多い。同時に、コストパフォーマンスに優れるパブリッククラウドを併用したいという要望もある。そこで、これらの検討課題の解決において、どのような選択肢があるのか、どのようなサービスを選ぶべきかについて、メディア横断型で実施された「クラウド討論会 2011」のモデレーターを務めたアイ・ティ・アールのシニア・アナリストである舘野真人氏とNTTコミュニケーションズの田中基夫氏が意見を交換した。

» 2011年02月14日 10時00分 公開
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積極的な情報発信と情報提供でクラウドへの不安を払拭する

舘野真人氏 アイ・ティ・アール シニア・アナリスト 舘野真人氏

舘野 国内企業の間では、セキュリティや信頼性への不安が導入の障壁となっています。クラウドのインフラはネットワークとデータセンターですが、データやシステムを預けるホスティングサービスは、セキュリティや信頼性への不安が特に大きいと思います。企業の不安を拭い去るには、ホスティングサービスにおいて、どのような取り組みが必要だとお考えですか。

田中 当社は、ホスティングサービスを10年以上提供しており、お客さまの重要なデータやシステムをお預かりしてきた、数多くの実績があります。この実績は、お客さまが安心してご利用いただけるセキュリティや信頼性を実現しているというご評価をいただいた結果であると自負しています。

 例えば、当社はセキュリティ専門のオペレーションセンターを所有しており、このセンターがホスティングサービスのオペレーションセンターと連携し、24時間365日体制で監視し、複雑に進化するサイバー攻撃からの防御や、企業ICTプラットフォームの信頼性の維持・向上を図っています。ログを解析して日々対策を講じたり、新しい技術について積極的に取り組んだりと、サービスを常に進化させることで、安全性と品質を継続的に向上させています。

 今後は、こうした取り組みを積極的に情報発信することも大切だと考えています。

舘野 クラウドに対する懸念の大部分は、実は“漠然とした”不安に起因していると考えられます。特に、データやシステムがどのように扱われているのかが見えにくくなることに、不安を感じているようです。

田中 その不安を拭い去るためのサービス提供にも取り組んでいます。すでに、ご要望に合わせたログ解析のレポートの提出や、SLA(サービス品質保証契約)の提供も積極的に行っています。また、万が一ホスティングサービス上のお客さまシステムなどで不具合を検知した場合にも、24時間体制で迅速かつ正確にご報告し、経過状況や対応作業に関する情報も定期的にご報告することで、お客さまの不安の解消に努めています。

 サービスの信頼性に関しましても、例えば、当社のホスティングサービスである、Bizホスティング エンタープライズでは99.99%の稼働率を保証するとともに、18号報告書の取得により、確立した運用と高いレベルの品質を実現しています。

むしろクラウドを利用することで、セキュリティと信頼性の強化につながる

田中基夫氏 NTTコミュニケーションズ ITマネジメントサービス事業部 サーバマネジメントサービス部長 田中基夫氏

舘野 Bizホスティング エンタープライズをはじめ、NTTコミュニケーションズが提供するホスティングサービスは、高いセキュリティと信頼性が特長です。これらがどのような裏付けによって実現されているものなのかという点も、企業が知りたい情報だと思います。

田中 当社は、通信事業者として24時間365日止められない設備の管理で培ったノウハウをはじめ、お客さまのさまざまなシステムのアウトソーシングで得たノウハウと、独自に開発した管理ツールなどを組み合わせて、高いレベルの安心・安全を実現しています。

 特に、当社には経験豊かな約1500人のICT運用の専門家がサービスの安全性と信頼性を日々支えています。また、ITサービスの管理・運用に関する国際標準であるITILなどの資格取得を推進しており、人材の育成にも力を入れています。

舘野 人材のスキルや育成への取り組みも、サービスの安全性や信頼性を評価する上で重要な要件になりますね。

田中 ネットワークやセキュリティ、システムの運用に必要な人材を、企業が自社で確保し続けるのは困難です。やはり、専門家に任せていただくことが、即セキュリティや信頼性の向上につながります。

 特に、クラウド環境では、新しいセキュリティ対策や運用・管理ツールなどを、個別に適用するのではなく、基盤全体に横断的に展開できる利点があります。こうした観点から、データやシステムのセキュリティや信頼性を強化するには、クラウドを利用することが近道と言えます。

ホスティングサービスに求められるのは、システムやサービスを柔軟につなぐこと

舘野 クラウドを導入する際、オンプレミスで運用している既存のシステム資産との連携や、よりコストパフォーマンスの高いパブリッククラウドとの併用など、企業ごとにさまざまな要望があります。

田中 プライベートクラウドだけ、パブリッククラウドだけ、といった条件下では、効果を発揮できる環境は限られてしまいます。既存のシステムや異なるサービスを、柔軟につなげられるハイブリット型で利用できるホスティングサービスを選ぶ必要があります。

 Bizホスティング エンタープライズは、「BizCITY」の豊富なラインアップの中のプライベート型のクラウドサービスですが、日本マイクロソフトの「Windows Azure Platform」をはじめ、さまざまなクラウド基盤を採用するデータセンターやサービスとの連携を想定しており、“つなぐクラウド”として利用していただけます。

舘野 異なるデータセンターやクラウドサービスをつないだ場合、エンドユーザーの利用環境や管理が複雑になってしまうのではないかという懸念もあります。

田中 当社は、数多くのデータセンターを運営しており、異なるデータセンターやシステムをつなぐノウハウを蓄積しています。例えば、異なるシステムをシームレスに利用するために、シングル・サイン・オンを実現するインタフェースや認証などのツールを提供しています。また、プライベートクラウドとパブリッククラウドを一元管理するための、インタフェースやツールも提供可能です。

Bizホスティング エンタープライズ プライベートクラウドとパブリッククラウド、オンプレミスをシームレスにつなぐ仕組み

グローバルでも“つなぐクラウド”が事業展開と国際競争力強化に貢献

舘野 クラウドの導入を検討している企業の中には、事業のグローバル展開という経営課題に直面しているところが少なくありません。Bizホスティング エンタープライズは、企業のグローバル展開にどのように貢献できるのでしょうか。

田中 ビジネスや経営を支援するBizホスティング エンタープライズは、当然グローバル規模での利用にも対応しています。従来、海外に進出する企業は、国内と海外の地域ごとに、異なる事業者の異なるサービスをそれぞれ導入する場合が大半でした。

 そのため、地域によって社会インフラの整備に差があり、日本よりも厳しい環境ばかりです。こうした環境で個別に管理していたのでは、対応に時間がかかり、ビジネススピードを阻害する要因となるばかりか、事業継続を脅かす恐れもあります。

 そこで、当社が新たに提供を始めるネットワークサービス「Universal One」を合わせて利用することをお勧めします。Universal Oneは、当社のBizCITYをはじめとしたクラウド基盤に閉域網で直結することで、安全に利用できる「クラウドシームレス」なネットワーク環境を実現するとともに、国内外のネットワークをグローバルで一元管理することができるからです。

舘野 つまり、Universal Oneによる地球を包み込むようなカバレッジとクラウド型のホスティングサービスによって、グローバルベースで企業ガバナンスを強化するというアプローチですね。その際にデータセンターのロケーションはどうなるのでしょうか。国内企業であれば、やはり国内のデータセンターを利用することが前提となりますか。

田中 グローバルにおいても、選択肢が重要です。例えば、データセンターを国内の1カ所に集約するという考え方もあるかもしれません。しかし、例えば欧米からアクセスする場合、通信の遅延が生じることは避けられません。主要な地域にデータセンターを分散させれば、通信の遅延を抑えられるとともに、地域ごとに異なる事業環境の変化にも対応しやすくなります。

 当社としては、エンドユーザーさまとの距離、関連会社やパートナーさまとの距離、あるいはコストなど、さまざまな選択肢から、最適なロケーションを選び、組み合わせることをお勧めしています。

 Bizホスティング エンタープライズとUniversal Oneを利用すれば、海外の数多くのデータセンターと国内のデータセンターをシームレスにつなぐことができ、ネットワークとデータセンターをグローバルで一元管理できるなど、効率よくグローバル展開できるのです。

舘野 実際にBizホスティング エンタープライズを導入した企業では、どのように活用しているのですか。

田中 コスト削減の目的で採用いただいたケースもありますが、リソースプールによるICTリソースの柔軟な増減を目的としたケースも多くあります。例えば、ECサイトなどで季節や曜日、キャンペーンの実施などで激変するサーバリソースの要求に応じて、柔軟に増強・縮小して運用効率の向上に成功している事例があります。

 お客さまの要望に翌日対応できるほか、一時的にパブリッククラウドと組み合わせることで、即時対応することも可能です。

 グローバルでは、フロントシステムは東京で、バックオフィスは香港で運用するという具合に、ビジネスの変化に応じてロケーションを切り替えて利用する事例があります。これらの事例は、まさにクラウド時代に求められるホスティングサービスだからこそ実現できるのです。

舘野 ありがとうございました。

特集「クラウドへの疑問に答える!」
【INDEXページ】
クラウドと向き合うための勘所 ――討論会から探るユーザーマインド――
【第1回】
通信事業者のフルレイヤサービスがクラウドへの不安と期待に応える
【第2回】
クラウドを“つなぐ”ホスティングサービスが豊富な選択肢から効果的な導入を実現する
【第3回】
圧倒的なコストパフォーマンスでクラウド市場の活性化と発展に貢献する

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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2011年3月31日