IBMのコンピュータ対クイズ王 2回戦はコンピュータの勝利

IBMのコンピュータ「Watson」は、3日にわたる人間とのクイズ対決の2戦目を勝利で終えた。

» 2011年02月16日 17時57分 公開
[ITmedia]

 IBMのコンピュータ「Watson」と人間のクイズ対決2日目は、Watsonの勝利に終わった。

 米人気クイズ番組「Jeopardy!」で2月14日に始まったこの対決では、Watsonとクイズ王ブラッド・ラッター氏、ケン・ジェニングス氏が戦っている。2日目の成績はWatsonが3万5734ドルの賞金を獲得し、ラッター氏が1万400ドル、ジェニングス氏が4800ドルだった。初日はWatsonとラッター氏がタイだった

 Watsonは大きく差をつけて勝利したが、IBMの開発者をとまどわせるようなミスもした。「米国の都市」カテゴリーの「この都市の最大の空港は、第二次世界大戦の英雄にちなんだ名前がついている。2番目に大きな空港は、第二次世界大戦の作戦にちなんだ名前がつけられている。この都市は?」という問題に、クイズ王は「シカゴ」(オヘア空港とミッドウェー空港)と正しく回答したが、Watsonは「トロント???」と答えた。

 IBMの開発者はこのミスの原因について、Jeopardy!ではクイズのカテゴリー名と答えの内容が合わないことも多いため、Watsonがトレーニングの段階で、カテゴリー名をヒントとして重視しないよう学習していたこと、問題文に「米国の都市」という言葉がなかったことなどを挙げている。また、Watsonは第二次世界大戦と空港を結びつける証拠をあまり見つけられなかったようだ。この問題の回答に対するWatsonの自信度は30%だった。

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