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企業が求めるセキュリティと俊敏性を実現した地球規模のクラウド:オンデマンドによるITリソースの調達で開発コストと期間を削減せよ

企業のシステム開発ではコストと期間の削減が大きな課題となる。現在の厳しい電力事情ではシステムを急に使用できないというリスクもある。その解決手段として注目されるのが、クラウドのIaaSサービスだ。日本IBMでは、ITリソースをオンデマンドで提供するだけでなく、企業が求めるセキュリティや俊敏性、拡張性に対応したクラウド・サービスを提供している。


 企業向けの情報システムやアプリケーションを開発する際、従来は開発者が自ら必要なハードウェアやソフトウェア、ミドルウェアなどのITリソースを調達し、自前で環境を構築していた。特に調達作業では、ベンダーから必要なITリソースを入手できるまでに数カ月を要することがある。また、開発期間は運用期間よりもはるかに短いが、調達するITリソースのコストはあまり変わらない。

 近年は、企業を取り巻くビジネス環境が目まぐるしく変化し、情報システムやアプリケーションの開発においても環境の変化に迅速に対応できるスピードが求められる。開発に伴うコスト削減の要請も年々強まる一方だ。システムやアプリケーションの開発を取り巻くこうした課題を解決する手段として注目されているのが、開発に必要な環境をクラウド・サービスとして提供するIaaS(Infrastructure as a Service)である。

 IaaSでは、ユーザーがオンライン上で開発に必要なCPUやOS、メモリ、ディスク容量などのITリソースを仮想サーバ上に設定し、その場ですぐに利用できる。従来のようにユーザー自身がこれらのITリソースを自ら調達する手間がなく、さらには開発のためだけに、これらのITリソースを自己資産として保有する必要もない。

 開発期間の短縮とコスト削減というメリットを提供するIaaSだが、企業が利用する場合には、自社のポリシーに合致したセキュリティ対策が実施されているかどうか、また、グローバル企業ではシステムやアプリケーションを展開する先の環境に対応しているかも焦点になる。こうした企業の開発ニーズに対応するため、日本アイ・ビー・エム(以下、日本IBM)では「IBM Smart Business Cloud - Enterprise」を提供している。

企業の要求に海外のデータ・センターも活用して応えるIBMのクラウド

 ITリソースをネットワーク越しで利用するクラウドコンピューティングが注目されるようになって久しい。クラウドが注目される背景には、ITに対するコスト削減や効率性の向上、俊敏性の実現、リスクの低減といった経営課題があり、クラウドはこれらの課題を解決する手段に位置付けられる。日本IBMは、クラウドの活用によってITの複雑性と運用の非効率性を排除し、企業が最小限のリスクでITを戦略的に利用できる環境の実現を提案している。

 日本IBMは、これまでに多種多様な業種や規模の企業でのIT活用を世界中で支援してきた実績があり、同社のクラウド・サービスには、このノウハウが凝縮されている。クラウド・サービスを提供するデータ・センターは世界各地にあり、パブリッククラウドやプライベートクラウド、また、その両方を組み合わせて利用するハイブリットクラウドなど、いかなる形態のクラウドにも対応する。

IBM Smart Business Cloud - Enterpriseを提供するIBMのデータ・センター IBM Smart Business Cloud - Enterpriseを提供するIBMのデータ・センター

 IBMのパブリッククラウド・サービス「IBM Smart Business Cloud - Enterprise」を提供するデータ・センターは、米国に2カ所、ドイツとカナダに1カ所ずつあり、今回新たに日本国内のサービス拠点も開設された。IBM Smart Business Cloud - Enterpriseは2010年5月に開始されたが、既に27カ国で提供され、数多くの企業が利用している。サービス基盤は世界共通の仕様で統合運用されている。ユーザーは利用したいデータ・センターを自由に選択でき、どのセンターを選んでも世界共通のサービスを利用できる。

GTS事業 オファリング・マネージメント クラウド・サービス企画 岡田弘樹部長 GTS事業 オファリング・マネージメント クラウド・サービス企画 岡田弘樹部長

 日本IBM GTS事業 オファリング・マネージメント クラウド・サービス企画 の岡田弘樹部長によると、IBM Smart Business Cloud - Enterpriseの強みは、グローバルなデータ・センター基盤によるスケールメリット生かした低料金を実現しつつも、企業ユーザーが求める高度なセキュリティレベルや俊敏性、拡張性を実現している点にあるという。

 「ユーザーが安心・安全に利用できる環境であり、どのような規模の企業でも、スモールスタートから始められるのが強みだ」と岡田氏は話す。

 前述のように、企業がクラウドを利用する際に最も懸念する課題がセキュリティである。特にパブリッククラウドのような外部サービスを利用する場合、ユーザーの情報資産がインターネットの先に展開されるため、ユーザーの管理が行き届きにくくなることに不安を抱くユーザーが少なくない。

 このため、IBM Smart Business Cloud - Enterpriseでは堅牢なセキュリティ対策を実施している。同社は世界最大規模のセキュリティ研究機関「X-Force」を有し、X-Force中心とした企業のセキュリティ管理サービスを、日本を含めた世界9カ所にあるセキュリティオペレーションセンター(SOC)で提供する。SOCでは数千社もの企業ネットワークに対する攻撃の監視と防御、インシデント対応などを24時間体制で実施し、IBM Smart Business Cloud - Enterpriseを提供するデータ・センターもSOCによって保護されている。

 また、同社のセキュリティに対する取り組みは、「人とアイデンティティ」「データと保護」「アプリケーションとプロセス」「ネットワーク、サーバとエンドポイント」「物理インフラストラクチャ」という5つの観点からなるフレームワークに基づいて実施され、クラウド・サービスのセキュリティ対策もIBM社内と同じものが適用されている。

IBM Smart Business Cloud - Enterpriseにおけるセキュリティ対策のイメージ IBM Smart Business Cloud - Enterpriseにおけるセキュリティ対策のイメージ

 例えば、IBMデータ・センターとインターネットの間にはファイアウォールやIPS/IDSを設置し、ユーザーの環境に対する外部からの攻撃を遮断する。ユーザーごとの環境を仮想LANによって切り分け、ITリソースを他のユーザーと共有するのを回避することもできる。ユーザーがAPIやWebポータルを経由して、クラウド上にある自身の環境のセキュリティ状態を把握できる仕組みも提供している。

標準化されたメニュー環境ならわずか10分

GTS事業 データ・センター・サービス企画 ミドルウェアサービス 亀井信一部長 GTS事業 データ・センター・サービス企画 ミドルウェアサービス 亀井信一部長

 IBM Smart Business Cloud - Enterpriseは、IBM Smart Business クラウド・サービスの第一弾メニューとして提供されているものの1つだ。GTS事業 データ・センター・サービス企画 ミドルウェアサービスの亀井信一部長は、「ユーザーに提供する環境は、仮想化・標準化・自動化によって利便性を高め、セルフサービスによって必要な環境を数分程度で利用できるようにしている」と話す。

 IBM Smart Business Cloud - Enterpriseでは、ミドルウェアとして開発環境のRationalやWebアプリケーション基盤のWebSphere、データベース基盤のDB2、運用管理基盤のTivoli、コラボレーション基盤のLotusなど豊富な導入実績がある製品群を提供。仮想マシンのOSには、Novell SUSE Linux Enterprise Server、Red Hat Enterprise Linux、Microsoft Windows Server 2003/2008/R2を利用できる。CPUはインテルアーキテクチャベースだ。

 利用する際は、まず希望する場所のデータ・センターを選択し、セルフサービス・ポータルを設定。セルフサービス・ポータルで必要なサービスを選び、ハードウェアと使用構成を設定する。その後、プロビジョニング作業が自動的に行われ、仮想サーバが準備される。ここまでの時間はユーザーの設定によるが、10分程度と早い。仮想サーバのCPU、仮想メモリ、仮想ディスクの組み合わせは、32ビット構成では4種類、64ビット構成では5種類が用意されている。

 料金体系は従量課金を採用しており、1時間当たりの最小価格は10円(32ビット構成の「Cooper」でWindows ServerおよびSUSE Linux Enterprise Serverを選択した場合)で、1カ月間利用しても7000円程度と安価に利用できる。最上位の構成(64ビット構成の「Platinum」でWindows Serverを選択した場合)でも1カ月当たり14万円程度だ。IBM Smart Business Cloud - Enterpriseを利用すれば、必要な環境をユーザーが自前で調達するよりも、時間もコストも大きく節約できるだろう。

セルフサービス・ポータルでの操作ステップ。ユーザーインタフェースは日本語化対応済み セルフサービス・ポータルでの操作ステップ。ユーザーインタフェースは日本語化対応済み

 さらに、ユーザーが一度作成した仮想マシンはイメージとして保存され、再利用できる。1つのイメージをコピーして同様の構成の仮想マシンを多数展開できるほか、イメージを元にメモリやディスク容量だけを変更して新たな仮想マシンを作成することも可能。仮想マシンを他の場所にあるデータ・センターに展開し、国や地域を跨いでテストを行うといった利用にも対応している。

 なお、現在のサービス画面は、日本のデータ・センターの利用開始に合わせて全面的に日本語化されており、国内のユーザーはより使いやすくなるだろう。

 このようにIBM Smart Business Cloud - Enterpriseは、企業ユーザーが必要とするセキュリティを確保し、グローバル規模のサービス基盤で提供されるものだが、概念実証(Proof of Concept)といったスモールスタートでの利用から、グローバル展開するシステムやアプリケーションの検証といった大規模な利用まで、ユーザーが柔軟に利用できる点が最大の特徴である。

 このほかにもIBM Smart Business クラウド・サービスでは、仮想デスクトップサービスのメニューもある。Cloud - Enterpriseと同様に、ユーザーは必要とする仮想マシンのイメージを短時間で作成して、クラウド基盤上に大規模展開できる。「例えば、大学では新入生のオリエンテーション用にデスクトップイメージを1つ作成し、それを数百人や数千人といった規模で全員に展開する。オリエンテーションの終了と同時にサービスも利用も終了するといった使い方ができるだろう」(亀井氏)

 IBMのクラウド・サービス基盤は、業種・業界特有の業務環境に対応したサービスを提供する「業界クラウド」の基盤や、ソフトウェア開発企業が自社の製品をサービス提供する基盤、また、企業が自社用アプリケーションを運用するプライベートクラウドのような基盤としての利用も予定されている。

 企業がクラウド環境に求める高いセキュリティレベルや、スケールメリットを生かした豊富なサービスメニューと料金を実際に提供できるところはあまり多くはない。ましてや、IBM Smart Businessのクラウド・サービスのように、既に数多くの利用実績があるサービスはわずかである。システムやアプリケーションの開発では、すぐにでもメリットを享受できるだけに、ぜひ信頼と実績のあるサービスの利用を検討したい。

日本IBMからのお知らせ

 この度の大規模地震で被害を受けられた皆様に心よりお見舞い申しあげます。

 日本IBMでは、この度の地震の影響によりサーバー資源を必要とする、地方公共団体や被災地支援のための活動を行う非営利団体などを対象に、災害関連情報提供用クラウド・サービスを無償で提供するなど、復旧に向けた災害時特別支援を行っております。

 一日も早い復旧をお祈り申しあげます。

 日本IBMの震災に関しての支援と対応についての詳細は、弊社ホームページをご参照ください。

日本IBMホームページ : ibm.com/jp




提供:日本アイ・ビー・エム株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2011年6月13日