「今こそ変革の時」── 次なる成長に舵を切るグローバル企業IBM Impact 2011 Report(3/3 ページ)

» 2011年04月12日 15時00分 公開
[浅井英二,ITmedia]
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 世界の10万社が採用するファミリーの中核製品、「IBM WebSphere Application Server」もバージョンアップされた。新しいWAS 8では、多彩なプログラミングモデルがサポートされたほか、生産性、パフォーマンス、可用性、トランザクションの整合性がより改善されている。また、顧客が新しい市場にリーチできるよう、クライアントとしてスマートフォンやタブレットもサポートする。

 プライベートクラウドの配備と管理を劇的に簡素化にしてくれる「IBM Workload Deployer」も強化されている。新しいWorkload Deployer V3では、同社のミドルウェア製品をベースとして構築したWebアプリケーション全体を仮想イメージとして管理し、アプライアンスから迅速にクラウド環境へ配備できるようになるという。

 「WebSphereファミリーは、Webで新しい顧客を獲得できたり、新しいビジネスモデルを迅速に採ることができ、企業を新たな成長市場へと促してくれる」とウィーク氏。

キャタピラーも変革にチャレンジ

CaterpillarでCIOを務めるヘラー氏

 しかし、テクノロジーはあくまで変革のスピードを上げたり、変革の領域を拡大するものにすぎない。

 「変革の多くは失敗に終わる。その成否は、経営陣のリーダーシップと企業文化がカギを握る」と話すのは、イリノイ州ピオリアに本拠を置く建設機械最大手のCaterpillarでCIOを務めるジョン・ヘラー氏だ。

 1925年に合併によって生まれた同社は、第二次世界大戦で急成長、戦後はグローバル企業として歩み出した。今や50カ国500拠点に事業展開し、22万5000人が働く。昨年の売上は426億ドルに達した。

 「グローバルの需要にどう応えていくのか、それが目下の課題だ」とヘラー氏は話す。

 IBMとのパートナーシップは、実に80年以上に及ぶ。「IBMはデジタル、Caterpillarはフィジカルと違いはあるが、共にインフラに注力してきた企業同士として絆は深い」(ヘラー氏)。かつては計算機メーカーとして頼りにしたが、今では変革のパートナーとなっている。例えば、受注から出荷までのプロセスを見直すことで年間1億ドル以上の恩恵があるという。

 「ビジネスの変革は、顧客、株主、そして従業員すべてに大きな恩恵をもたらすだろう」(ヘラー氏)

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