IBM、増収増益で通年の利益見通しを引き上げ

IBMの1〜3月期決算は、WebSphereやSystem zが好調で売上高が8%増、純利益が10%増の増収増益だった。

» 2011年04月20日 08時07分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米IBMが4月19日(現地時間)に発表した第1四半期(1〜3月期)決算は、売上高が前年同期比8%増の246億ドル、純利益は同10%増の28億6000万ドル(1株当たり2ドル31セント)だった。1株当たり利益はThomson Reutersがまとめたアナリスト予測の2ドル30セントをわずかながら上回った。

 営業利益は12%増の40億ドル、粗利益率は0.5ポイント増の44.1%だった。

 地域別では、北南米地域の売り上げは9%増(為替影響を排除しても8%増)の103億ドル、EMEA(欧州・中東・アフリカ)地域が3%減(同2%増)の78億ドル、アジア太平洋地域が12%増(同4%増)の59億ドルだった。BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)での売上高は26%増加しており、売上高全体に占める新興国の売上高は21%になった。なお、発表文には日本の売上高は示されていないが、2010年通年での日本の売上高は全体の11%を占めた。

 部門別では、テクノロジーサービス部門は6%増の99億ドル、ビジネスサービス部門は7%増の47億ドル、ソフトウェア部門は6%増の53億ドルだった。ソフトウェアではWebSphereが特に好調で、前年比51%増だった。ハードウェアを扱うシステム&テクノロジー部門の売上高は、System zが41%増と好調で、19%増の40億ドルだった。

 サミュエル・J・パルミサーノ会長兼CEOは「ハードウェア、ソフトウェア、サービスのすべてにわたっての増収、40カ国以上での2けた台の売り上げ増となった。スマートプラネットやクラウド、ビジネス分析などの成長部門にも勢いがある」と語った。

 同社はこの堅調な業績に基づいて、2011年通年の非GAAPの1株当たり利益目標を従来の予測の最低13ドルから最低13ドル15セントに引き上げた。

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