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» 2011年05月06日 08時00分 UPDATE

Symantec Vision 2011 Report:“見える化”技術で情報と人をつなぐ” 新たな方向性を示すSymantec (1/2)

米Symantecの年次カンファレンスが開催された。エンリケ・セーラムCEOが初日の講演で掲げたビジョンは「人と情報」で信頼される会社というもの。セキュリティとストレージのビジネスをこの先どのように展開するのかについて、その一端を明らかにした。

[國谷武史,ITmedia]
vision01.jpg エンリケ・セーラム社長兼CEO

 米Symantecは5月3〜4日(現地時間)、年次カンファレンスの「Symantec Vision 2011」を米国ネバダ州のラスベガスで開催した。「仮想化」「クラウド」「モバイル」という近年のITトレンドキーワードに対する同社の取り組みとさまざまな製品やサービスが発表されたが、そこに共通するのは「見える化」である。

 初日の基調講演に登壇したエンリケ・セーラム社長兼CEOは、企業ITを取り巻く環境として、データの爆発的増加やセキュリティ脅威の深刻化を挙げた。セキュリティ分野とストレージ分野を主力ビジネスとする同社にとって、こうした状況は追い風になるとセーラム氏は期待しているようだ。

 製品カテゴリーとして見れば、セキュリティとストレージはそれぞれ違うものとして受け取られるのが一般的である。Symantecの顧客企業やパートナー企業の間ではここ数年、同社がこの2つの分野のビジネどのように昇華させていくのかという点に関心が集まっていた。セーラム氏はこれに答えるかのように、ITトレンドキーワードに絡めながら「人と情報という2つのビジョンに基づいて体現したい」と述べた。

データを知ることがカギ

 前述したITトレンドキーワードは、企業ITにどのような課題を突き付けているのか――。

 まず「仮想化」では、物理サーバの統合によってシステム全体の運用効率を高めたり、コストを削減したりするフェーズから、業務アプリケーションの運用効率的の向上やデスクトップ環境の仮想化というフェーズに移りつつある。その結果、システム管理の複雑性が増し、仮想化したシステムや情報を格納するストレージへの要求も強まるようになった。

 「クラウド」は、企業ビジネスの俊敏性の向上や、システムリソースを保有しないことでのコスト削減といった点に注目が集まっているが、同時にクラウドに適したセキュリティのベストプラクティスがいまだに存在せず、企業がクラウドを活用していくための出口戦略が描かれていない。

 「モバイル」は、スマートフォンやタブレット端末の急激な普及から、企業では社員の生産性を高めるツールとして期待されている。モバイル端末では重要なビジネスデータがあらゆる場所で利用されることになるが、その際のセキュリティは「クラウド」と同様に最善の方法が確立されていない。

 それぞれのキーワードが企業にもたらしている課題は個別のもののように映る。しかし、セーラム氏は、「人」と「情報」という2つの軸でとらえることが解決への近道になると指摘した。「情報」はどのような場所にあろうとも、それ自体が適切に保護されていることが重要であり、情報を扱う「人」も適切な権限や役割を持った人物であるかが重要だという。

vision02.jpg 「情報」を中心にして管理・保護する仕組みのイメージを紹介した

 しかし、このような考え方に基づいた製品やサービスなどが世の中に広がる以上のスピードで、ITトレンドキーワードに代表される環境の変化が進んでいる。企業は、環境変化が次々にもたらす新たな課題に対峙せざるを得ない状況だ。そもそも企業の中にはどれほど情報があり、それぞれの情報にどれほどの重みがあるのかも把握できないという実情がある。

 このため、同社では「データの分類」と「見える化」によって情報を適切に管理・保護していくというコンセプトを製品やサービスに取り入れる準備を進めてきたという。例えば、Norton製品に実装されている「レピュテーション(評判)ベーステクノロジー」は、危険かそうでないかが分からないファイルについて、世界中のユーザーが寄せたフィードバックを基に判断している。同技術は、ユーザーのセキュリティを確保する観点から実態が不明なデータを分類するものといえよう。

 基調講演の後半では、「データの分類」や「見える化」を可能にする新技術や製品、サービスが発表された。

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