iPad2はサクサクでヌルヌル、でもカメラに期待してはいけないオルタナブログ通信(4/4 ページ)

» 2011年05月13日 16時51分 公開
[森川拓男,ITmedia]
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ビンラディン殺害とTwitter

 ビン・ラディンが潜伏していたイスラマバード近郊の町、アボタバードで今回の襲撃・殺害事件は起きたわけですが、たまたまこの町にいたSohaib AtharというITコンサルタントが、自らのTwitterアカウントで一部始終を(そうとは知らずに)ツイートしていたそうです

 ビン・ラディン襲撃の現場、リアルタイムでツイートされる:シロクマ日報


 大木豊成氏のビンラディン死亡の速報が流れ、CNNとAljazeeraでもや、佐川明美氏の魔笛とビン・ラデンのニュースに思うで紹介されたように、国際テロ組織アルカイダの指導者で、9.11の首謀者と目されたオサマ・ビンラディンがアメリカ軍の襲撃を受けて死亡した。

 このニュース、小林啓倫氏「シロクマ日報」のウサマ・ビン・ラディン死亡のニュース、リークはTwitterからによると、「ホワイトハウスから公式な声明が発表される前に、Twitter上でリークが行われていた」という。それだけではない。ビン・ラディン襲撃の現場、リアルタイムでツイートされるでは、「Sohaib AtharというITコンサルタントが、自らのTwitterアカウント(@ReallyVirtual)で一部始終を(そうとは知らずに)ツイートしていた」というのだ。「いわばビン・ラディン殺害を現場から実況中継していた形になるわけですが、別に米軍の行動に気づいていたわけではなく(ましてやビン・ラディンが自分の近くで潜伏していたことに気づいていたわけではなく)、未明にヘリコプターが飛び回るのを不審に感じてツイートを始めた」。

 熊沢拓氏のソーシャルメディアが産業構造を塗り替えるプロセス(ソーシャルキャズム理論)では、「オサマ・ビンラディン殺害報道後、数時間にわたる1秒当たりのツイート数(TPS)を示した」チャートを紹介、「TPSの“sustained rate(持続率)”記録を更新したと公式Twitterで発表」されたという。

 今回の件でTwitterが大きな働きをしたことは間違いないだろう。小林氏の「たとえ敵であろうと、1つの命が失われたことを祝おうとは思わない」とキング牧師は言った……のか?では、キング牧師の「何千もの尊い命が失われたことを嘆くが、1つの命が失われたことを祝おうとは思わない。たとえそれが敵の命であろうとも。」という言葉が「ウサマ・ビン・ラディンの死に歓喜する米国民を諫めるものとして、いま盛んにTwitter上でツイート/リツイート」されたことを紹介。しかしこの言葉はキング牧師のものではなかった――経緯はこうだ。ある人が自分の考えをFacebookに書いて、その次にカッコ付きでキング牧師の言葉を引用した。それがFacebook上で盛んに引用されたが、その際、キング牧師の言葉に対する引用符が省かれてしまったという。そしてこれがTwitterに流れた際に文字数制限から、冒頭部分のみが引用され、それがキング牧師の言葉としてツイートされてしまった――。

 「実は悪意をもって伝えられたデマではなく、ささいな誤解と字数制限によって生まれてしまったものだったのですね。そしてたまたま、Twitter上で引用された文章が著名人によってリツイートされたことで、この『キング牧師の名言』は一気に拡散。収拾が付かない事態になってしまった」と小林啓倫氏は述べている。もちろん、「逆パターン、つまり「(世間から嫌われている人物)がこんな非道いことを言っていた!」という情報が回ってきた場合にも注意する必要がある」。実際、「震災関係でも盛んに政治的デマが飛び交っていましたが、怒りを感じるような言葉であればあるほど、まずは深呼吸して心を落ち着かせるように努めなければならない」のだ。140文字という制限があるTwitterだからこそ、「自分自身が引用/リツイートする際には、無意識のうちに元の文章を変えてしまうことのないように」注意したい。

 最後に、佐藤由紀子氏のなぜみんなビンラディン「容疑者」と書くのだろうを紹介しておきたい。これは、「いろいろ違和感のある事件」だと筆者も感じているからだ。

 以上、4月28日〜5月4日にかけてオルタナティブ・ブログへ投稿されたエントリーの中から、筆者が気になったものを選んで紹介させていただいた。本稿からオルタナティブ・ブログに興味を持たれたならば、ぜひほかのエントリーにも目を通していただきたい。

 本稿をきっかけにしてオルタナティブ・ブログを読もうとしたが、どこから読めばいいか分からないという読者は、オルタナティブ・ブログの歩き方というナビゲーションページも、ぜひ活用してほしい。

 オルタナティブ・ブログを読んでいくには、大きく分けて2つの方法がある。エントリーを個別に読む方法と、ブロガーごとに読む方法だ。

 エントリーを個別に読みたい人は、新着エントリー一覧をチェックするといい。フィード配信もされているので、モバイルツールなど活用すれば、出先でも気軽にチェック可能だ。アクセスランキングから上位エントリーをチェックすることもできる。

 ブロガー別に読んでみたい人は、ブロガー一覧新規参加ブロガーをチェック。顔写真“のみ”一覧から見ると、なかなか壮観でもある。また、いま注目されているブロガーを知りたい場合は、月間ブロガーベスト30を見れば一目瞭然だ。TwitterやFacebookなどのアカウントを公開しているブロガーも多いので、気軽にフォローしてみよう。

 このほか、オルタナブロガーのインタビュー座談会執筆記事もまとめられているので、ブログ以外のブロガーの姿も見てもらいたい。

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