GoogleのWeb向け画像フォーマット「WebP」、ChromeやGmailがサポート

Googleが、Web画像の読み込み高速化を目指すオープンソースのフォーマット「WebP」のアルゴリズムを改良した。また、Chrome、Opera、Gmail、Picasa Web AlbumsでWebP画像の表示が可能になった。

» 2011年05月23日 07時52分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Googleは5月20日(現地時間)、オープンソースのWeb向け画像フォーマット「WebP(ウェッピーと読む)」の改良と、Google Chromeほか幾つかのサービスによるサポート追加を発表した。

 WebPは、同社が昨年9月に発表したlossy圧縮方式を採用する画像フォーマット。Webサイトのページ読み込みの高速化を目的としており、ビデオフォーマット「WebM」のビデオ圧縮技術「VP8」を流用している。

 圧縮アルゴリズムを変更し、JPEGと比べておよそ25〜34%ファイルサイズを縮小できるようになったという。Google Codeのページで比較画像を見ることができる。

 デコーディングでは、画像内のエッジ部分のピクセル化をしないことで滑らかに表示する「fancy upsampler」機能や、Webから画像をダウンロードしながら段階的にデコードする機能を追加した。段階的デコード機能はGoogle Chrome 12(β版)で利用できる。また、JNIをサポートし、JavaプログラムでのWebP画像のデコードを可能にした。

 webp 1

 エンコーディングでは、画像の圧縮が簡単な部分と困難な部分をセグメントに分け、それぞれの圧縮率を最適化する「Spatial Noise Shaping」機能を採用した。

 webp 2

 WebブラウザのGoogle Chrome、Operaのほか、GmailとPicasa Web AlbumsがWebPをサポートした。また、検索結果ページでWebページをプレビューする機能「Google Instant Previews」の画像もWebPとして保存するようになった。

 WebPの画像を作成するツールも、米AdobeのPhotoshop向けプラグインやJava VP8 Decoderなど、コミュニティーから幾つかリリースされている。Windows向けには、Microsoft Office 2010、Windows Media Center、Photo EditでWebP画像を表示するコーデックが公開されている

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