「いいね!」の新しい表現を考えてみよう!オルタナブログ通信(3/4 ページ)

» 2011年06月03日 16時43分 公開
[森川拓男,ITmedia]

「いいね!」って気持ち悪い?

 自分的には個人間の相互コミュニケーションを基本とする場での「いいね!」が気持ち悪くて、それに対して単純に何かを見ての意思表示、あるいはもっとドライな場での「いいね!」とは別のモノのように見えているからなんだろうなという所での自己分析は出来ています。

 「いいね!」しか無い世界は不気味だ:THE SHOW MUST GO ON


 前回、「よくないね!」ボタンについて紹介した。Webサイトを閲覧していてFacebookの「いいね!」ボタンを目にしない日はないくらいだ。これに対するアンチテーゼが「よくないね!」ボタンだったわけだが、その気持ちはほかのオルタナブロガーからも発信されている。

 岩永慎一氏「THE SHOW MUST GO ON」の「いいね!」しか無い世界は不気味だでは、「例えば訃報のような話、誰かがひどい目に遭った話や困った目にあった話などが流れてきたとき、その話題に共感するようなところがあったりしても、少なくとも私には『いいね!』ボタンは簡単には押せません」という気持ちを吐露している。逆に、「何かしら盛り上がった話題やイベント、あるいは個別のFacebook Pageに『いいね!』が押されまくっているような状況を見かけたとき、それはそれでその称賛の嵐と見えるような状況がどうにも気持ち悪い」とも告白している。これは決して「斜に構えすぎ」ではなく、素直な気持ちだと思う。

 空野正輝氏の被災地支援のサイトを開発する「ハッカソン」イベントレポで紹介された「復興いいね!」ボタンも、1つの表れかもしれない。この場合、単に「いいね!」ではなく、「復興いいね!」という形で分かりやすくするわけだ。

 高橋誠氏は「いいね!」に替わる言葉を考えてみたで、「『共感』がいいのではないか」と提示している。これなら、岩永氏も納得して押せるかもしれない。なお、「漢字だと固いイメージになってしまうのなら『キョーカン!』でもいいかもしれない」としている。

“負”のエネルギーをプラスに

 「不満や怒りを感じたら、それは、『あなたが問題を解決しなさい』というサインです」

 不満や怒りを感じたら、それは、『あなたが問題を解決しなさい』というサインです:永井千佳の音楽ブログ


 千葉雅美氏「パティシエを目指していたサミーの営業日記」の「出すぎた杭になるためのエネルギー源は飢餓感!?」で目を引いたのは、「”出る杭は打たれる”でも”出すぎた杭は誰も打てない”」という言葉だ。続くサミーバッシングされちゃった!の巻。というエントリーで、「ネガティブな反響を受けてしまいました」という報告をしていて驚いた。

 「ブログにTwitter、Facebookとネット上で色々情報発信をしていると。。。いい反響もあれば、時にネガティブな反響を受けることがある」のは確かだ。千葉氏は「ネガティブなメッセージが届くたびにその一言、一言に傷ついていました。何で、こんなこと言われなあかんのやろ・・・ネガティブパワーの打撃は大きいなぁと、凹み、しばらく情報発信やめようか。と弱気になっていた」。同時に、「いい言葉をもらうたび、ポジティブパワーの威力って素晴らしいなぁとそんな言葉を送ってくれる友人たちに感謝」もしているのだが、やはりネガティブな反響につぶされがちなこともあるようだ。「人の数だけ受け止め方も異なる」と思うが、マイナスの方が目に付いてしまうのだ。

 ここで参考になったのが、永井千佳氏「永井千佳の音楽ブログ」の不満や怒りを感じたら、それは、『あなたが問題を解決しなさい』というサインですというエントリーだ。ベートーヴェンの例を出し、「負のエネルギーとは人を前向きにするものではないか」と述べている。ネガティブなもの、マイナス要因、そういったものから来る不満、怒りといった負のパワー。「怒りを感じるということは、そのことに対する強い問題意識を持っているということ。心の中に熱い思いがあるからこそ、怒りもわいてくる」というのだ。「不満や怒りを感じたら、なぜ怒りを感じたのか? どうすれば良くなるか? 徹底的に追求すれば、進むべき道が見えてくるのだ」――なかなか考えさせられるエントリーだ。読者はどう感じただろうか。

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