モバイルに特化した開発・制作会社の「ゆめみ」が同社のSaaS型EC構築サービス「Mercury on Cloud」の基盤として採用した「ニフティクラウド」。その背景について、ゆめみの柴田氏と大橋氏にニフティ自身がインタビュー!
ニフティ Mercury on Cloudをリリースした経緯を教えていただけますか。
柴田 当社では、2006年からモバイルEC構築パッケージ「Mercury」を提供していましたが、料金体系や機能の見直しをきかっけに、2010年7月15日、新たに「Mercury on Cloud」というサービス名でリリースしました。
ニフティ 従来のパッケージと異なる点はどこでしょうか。
柴田氏 これまでもASPサービスとして提供していた時期はあったのですが、ユーザーから個別のカスタマイズを依頼された場合、都度受けるかたちで対応していました。
しかし「Mercury on Cloud」については、そういったカスタマイズ要件を受ける代わりに、ユーザーからの要望は当社側のバージョンアップで対応するという形態に変えました。
そうすることで、開発のスピードアップはもちろん、ユーザーの要望に素早く対応したり、手軽にバージョンアップしたりできるようになりました。
ニフティ Mercury on Cloudはゆめみが独自に開発したものですか。またどのような業種向けのサービスでしょうか。
大橋氏 独自開発ですね。主にアパレル業界向けのサービスです。
ニフティ バージョンアップの頻度はどのくらいですか。
柴田氏 不具合は随時修正しますが、大きなバージョンアップは3カ月に1度くらいです。
ニフティ カスタマイズ要件は、各ユーザー企業に特有のものが多いのでしょうか。
大橋氏 受けるとすれば、個別対応せざるを得ないものがほとんどですが、ユーザーの既存システムとの連携といったものは、現在は対応していません。
ニフティ これまでASPのサービスは、システム的にどのような形で運用していましたか。
柴田氏 データセンターに専用サーバを設置し、その上に仮想環境を立ち上げて運用していました。
ニフティ いわゆるオンプレミスなサーバ環境からニフティクラウドに移行したことによる効果は、どのようなものでしょうか。
大橋氏 まず、これまでは当社のデータセンターにサーバを設置していたので、インフラ運用のコストが発生していました。その運用コストが、ニフティクラウドへの移行により大幅に削減されました。システム障害の際にデータセンターに駆けつける必要がなくなったことも大きなメリットです。
また従来、サーバを追加する際は、ハードウェアを発注してから納品されるまで数週間を要していました。ニフティクラウドならコントロールパネルからすぐに仮想環境を構築でき、リソースを追加できるので、短期間で環境を構築できるのが嬉しい点です。
ニフティ ニフティクラウドを採用した決め手を教えてください。
柴田氏 大きく2つあります。1つは国内にデータセンターがあるということ。他のクラウドサービスとも複数にわたり比較しましたが、データセンターが国内にあるというのは要件として必須でした。
もう1つはコストですね。ニフティクラウドの料金体系を確認し、“ビジネスの基盤として十分に使える”と判断しました。
また実際に導入してからは、予想以上にサーバのパフォーマンスが良く、驚きました。 ECサイトは、季節要因によるアクセスの増減を避けられません。ASPサービスを提供していた時も、ドラマで洋服が紹介されたりすると日本中からアクセスが殺到し、システム障害が発生したこともありました。
ですが、現在のところ「ニフティクラウド」に移行してからは安定的に稼働しているので、高いコストメリットを感じています。
モバイルECに特化し「売れる!」ことを目指したモバイルECプラットフォーム。近年のモバイルサイト需要増加に伴う顧客ニーズへの素早い対応、パッケージのバージョンアップの手軽さを目指し、SaaS型サービスとして開始した。
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提供:ニフティ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2011年7月19日