業務スペース以外の社内の設備も最先端のものを採用したのがHP Garage Tokyoの特徴だ。
例えば、玄関右手にあるショールームの「ソリューションセンター」は、多数のラックを構え、CPUでは最大3500コア、ストレージ容量で2200テラバイトという規模。ラックスペースの床部分は免震構造を採用し、ボールベアリングの免震柱、オイルダンパー、スプリング緩衝の3つの免震装置で震度6クラスの揺れにも対処できるようにしている。
取材時は旧・市ヶ谷本社から設備を移転している最中だったが、同社では新センターを7月4日に開設する予定。8月には顧客企業やパートナー企業などの幹部との商談が可能な「エグゼクティブ ブリーフィング ルーム」も開設するという。
8階のレストランやカフェテリアのフロアでも、社員がスムーズに施設を利用できる工夫が凝らされている。エレベータ付近にはデジタルサイネージを設置して、店舗ごとのその日おすすめメニューを紹介。各店舗での決済には電子マネーを利用する。座席は執務フロアと同様にフリーアドレスで業務ができるようになっている。このほかに、急な出張でもすぐに準備ができるよう、JRの切符を自動発行する機械も置かれている。
同社の小出伸一社長は、HP Garage Tokyoについて、これまで分散していた拠点の社員が1つのチームになって活躍できる場を目指したと語る。「従来の企業は効率性を追求した階層型の組織構造であり、オフィスがバラバラでも問題は少なかった。これからは一人ひとりの社員が柔軟に働ける“ネットワーク”型の業務スタイルが大事。それを実現したかった」(小出氏)
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