日本オラクルがBI製品の最新版を発表、“リアルタイム”の活用機能を強化

日本オラクルは、ビジネス分析(BI)製品の最新版「Oracle Business Intelligence R11.1.1.5」を発表した。

» 2011年06月28日 17時41分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 日本オラクルは6月28日、ビジネス分析(BI)製品の最新版となる「Oracle Business Intelligence R11.1.1.5(Oracle BI)」を発表した。同日から提供を開始している。

iPadに全体、拠点別、製品別に生産実績分析の結果を表示させた様子

 Oracle BIは、複数のデータソースを仮想的に統合して横断的な分析が行える「Common Enterprise Information Model」や、同社のビジネスアプリケーションやSAPアプリケーションなどとの円滑な連携が可能な「Oracle BI Applications」、変数を用いた高精度のシミュレーションを実現する「Essbase」などを備えるのが特徴。

 最新版では、同社のインメモリデータベース製品「TimesTen」のデータソースやiPadおよびiPhone、Google Mapsへの対応を図ったほか、非定型の分析レポートをウィザードで作成できる「BI Compser」機能などを新たに搭載した。

 これらの機能により、同製品では複数のデータソースの分析結果を1画面上に表示し、その結果からシミュレーションを行って、必要な対応を業務アプリケーションなどに指示するといった一連のプロセスをより迅速に展開できるようになった。情報検出・意思決定・実行の3つの点でリアルタイム性がより強化されたという。

 同日開催された製品発表のデモンストレーションでは、飲料メーカーにおける生産予測と対応を事例に利用シーンを紹介した。オフィスの担当者がOracle BIで生産計画と実需動向の分析およびシミュレーションを行い、現場の担当者もiPadを利用して同じ情報を共有する。シミュレーション結果を基にBIのシステムから直接、増産の指示を出すといった様子を披露した。

 同社執行役員 EPM/BI事業統括本部長の関屋剛氏は、BI製品の事業展開について、2011年はパートナーとの協業モデルを確立させ、2012年に市場でトップシェアを獲得するとの計画を表明した。最新版製品のリリースに加え、パートナー企業と共同で500人規模のBIの技術者を新たに養成するとしている。

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