SAPジャパンは、インメモリデータベース管理システム「SAP HANA」の導入支援サービスを発表した。コンサルティングや実機を用いた検証サービスの提供を通じ、同システムの導入を加速させたい考えだ。
SAPジャパンは7月5日、インメモリデータベース管理システム「SAP HANA(High-Performance Analytic Appliance)」の導入支援サービスを発表した。SAP HANAの導入効果の事前検証を可能にするとともに、同システムの短期間・低コストでの導入をサポートする。
導入支援サービスは、企業のデータウェアハウス(DWH)が抱えている課題をSAPジャパンのコンサルタントが分析して改善案を提示する「データウェアハウス高速化アセスメント」、顧客のシステム環境を再現し、実際のトランザクションデータをSAP HANAで高速分析してその結果を報告する「Proof of Concept 実機検証サービス」、SAPジャパンの持つノウハウを生かしてSAP HANAの導入を支援する「分析テンプレートによる導入コンサルティング」――の3つで構成する。
「データウェアハウス高速化アセスメント」と「Proof of Concept 実機検証サービス」は同日から提供を開始。「分析テンプレートによる導入コンサルティング」は11年第3四半期中に開始する予定。
SAPジャパンの吉田祐馬氏によると、企業は「データウェアハウス高速化アセスメント」を利用することで自社のデータベース環境に関する課題や原因に対する認識を関係者同士で共有でき、「投資規模に合わせた打ち手の合意形成ができる」という。
「Proof of Concept 実機検証サービス」を利用すれば社内の複数関係者が共通認識を持って投資を判断できるようになるほか、一通りの構築作業をコンサルタントの支援を受けて経験できるため、「社内の担当者が実際の導入計画を立てやすくなる」(吉田氏)としている。
また同社によると、企業が新たにインメモリデータベース管理システムを自社で導入しようとすると「どうしても勘に頼った導入になってしまう」ほか、「トライ&エラーの繰り返しでコストや工数が掛かる」という。「分析テンプレートによる導入コンサルティング」では、企業によって異なるデータベース利用方法に合わせた複数の「分析テンプレート」を用意。用途に合わせたテンプレートを選択と導入サポートの利用で、短期間・低コストでのSAP HANA導入が可能になるという。
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