Engineered Systemsへ積極投資 オラクルがシステム事業戦略を説明

オラクルは、ExadataやExalogicをはじめとする“Engineered Systems”に注力していく。

» 2011年07月22日 18時31分 公開
[伏見学,ITmedia]

 日本オラクルは7月22日、システム事業に関する戦略説明会を開催した。既に市場に投入されているデータベースマシン「Oracle Exadata Database Machine」や、統合型ミドルウェアマシン「Oracle Exalogic Elastic Cloud」をはじめとする“Engineered Systems”(工業化製品)のファミリー製品を発表することを明らかにした。

米Oracle システムズ担当エグゼクティブ・バイスプレジデントのジョン・ファウラー氏 米Oracle システムズ担当エグゼクティブ・バイスプレジデントのジョン・ファウラー氏

 Engineered Systemsとは、ハードウェアとソフトウェアを最適な形で組み合わせ、事前に検証して顧客に提供する形態を指す。同社は、エンタープライズ向けのハードウェアおよびソフトウェアの研究開発に43億ドルを投じるなど、この事業に積極的な姿勢を見せている。米Oracleでシステムズ担当エグゼクティブ・バイスプレジデントを務めるジョン・ファウラー氏は「これまでユーザーは、さまざまなベンダからソフトウェア、ネットワーク、サーバ、ストレージなどを購入し、自社で組み合わせてシステムを構築していたが、Engineered Systemsではそれらを1つに統合した形で提供できる。オラクルはすべてのアプリケーションを1社単独で開発できる唯一の企業だ」と意気込む。

 例えば、その代表格であるExadataは、全世界で約1000社が採用しており、業界も金融、通信、小売、製造など多岐にわたる。「すべてが統合された製品であり、ユーザーのシステム環境を簡素化できる」とファウラー氏はメリットを強調する。

 また、Engineered Systemsの製品群として、大容量データ(Big Data)の分析に関する製品を今後発表することを明かした。Big Dataへの対応に関しては、Exadataによって多くの企業が膨大なデータ処理を実施している。例えば、ソフトバンクモバイルでは、Exadataを活用した情報分析基盤を構築して、1日当たり数十億件のトランザクションを処理するほか、データロード、データ抽出、サマリ処理、分析処理、ログインの大幅なパフォーマンス改善を実現している。新製品はさまざまな技術を組み合わせて、現状のデータ処理をさらに強化するものだとしている。

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