Google+のメリットと注意点：オルタナブログ通信（3/3 ページ）

[森川拓男，ITmedia]

コンテンツこそがカギ

　ソーシャルメディア自体に注目がいくことで忘れられがちですが、強力なコンテンツ無しにコミュニティ形成は難しいですね。

　Second LifeでのU2のチャレンジに学ぶ：Entertainment × Social Media

　ブログ、Twitter、Facebook、Google+……。ソーシャルメディアが花盛りだ。しかし、高橋誠氏の昔も今も「コンテンツがキング」ではないのかでは、とある記事から「ソーシャルメディアがより大きく注目されるようになり、ソーシャルの影響力や伝搬力をどう使うかが重要だ」という話を引用しつつ、「確かにソーシャルの力は重要ですが、その前に大事なのがコンテンツの力」ではないかと書いている。これには筆者も同感だ。

　「もともとのコンテンツに力がないと、いくらソーシャルの力を使って一時的にうまくいったように見えても、長期的にはうまくいかなくなることが多い」のだ。しかし最近は、「コンテンツ力を上げることよりも、ソーシャルのノウハウを使ってなんとかすることばかり考えている人や会社が増えているように感じる」と言う。

　矢野悠貴氏「Entertainment × Social Media」もSecond LifeでのU2のチャレンジに学ぶで、同様のことを語っている。「今、多くの企業様が“場の提供”をFacebookで行おうとしています。大切なのはそこに継続性があるかどうかです。せっかく“場”に訪れた方も、『あ、誰もいないや』『何もやってないや』となってしまうと離れていってしまう」のだ。つまり大切なのは、「強力なコンテンツの存在」だということだ。

　佐川明美氏「佐川明美の「シアトルより愛を込めて」」のNetflixのタイトル選びって、何を基準にしているのだろう？も、考えさせられた。「Netflix」で、日本の映画で英語の字幕スーパーが入ったものを探したのだが、「アニメか、何だかとても怖そうな映画ばかり」だったという。これは「日本側の問題」でもあるかもしれない。日本の強力なコンテンツとして、映画や書籍・コミックなどの文化の輸出も、進めていくことが必要だ。

　コンテンツ販売という意味では、これから進んでいくのは電子書籍だろう。小林啓倫氏「シロクマ日報」の英ガーディアン紙、電子ブックシリーズ"Guardian Shorts"を開始では、英国の事例が紹介されている。これはそのまま日本で行っても良さそうだ。

　公開された記事を軸にして、「各巻には必ず新しいコンテンツが追加され、さらに1821年にまでさかのぼる同紙のアーカイブからも引用がなされる」という「英国のガーディアン紙」がスタートさせた「有料の電子ブックシリーズ"Guardian Shorts"」の試みは興味深い。「最近話題の『キュレーション』、つまりバラバラのコンテンツをあるテーマに沿って分かりやすくまとめるという点が売りになるようですから、たとえ使い回しであっても新しい価値が生まれていることは確か」だ。ぜひ、このような取り組みを日本でも進めてほしい。

　以上、8月4〜10日にかけてオルタナティブ・ブログへ投稿されたエントリーの中から、筆者が気になったものをいくつか紹介した。本稿からオルタナティブ・ブログに興味を持たれたならば、ぜひほかのエントリーにも目を通していただきたい。

　オルタナティブ・ブログを読んでいくには、大きく分けて2つの方法がある。エントリーを個別に読む方法と、ブロガーごとに読む方法だ。

　エントリーを個別に読みたい人は、新着エントリー一覧をチェックするといい。フィード配信もされているので、モバイルツールなど活用すれば、出先でも気軽にチェック可能だ。アクセスランキングから上位エントリーをチェックすることもできる。

　ブロガー別に読んでみたい人は、ブロガー一覧や新規参加ブロガーをチェック。顔写真“のみ”一覧から見ると、なかなか壮観でもある。また、いま注目されているブロガーを知りたい場合は、月間ブロガーベスト30を見れば一目瞭然だ。TwitterやFacebookなどのアカウントを公開しているブロガーも多いので、気軽にフォローしてみよう。

　どこから読めばいいか分からないという読者は、オルタナティブ・ブログの歩き方というナビゲーションページも、ぜひ活用していただきたい。

　このほか、オルタナブロガーのインタビュー、座談会、執筆記事もまとめられているので、ブログ以外のブロガーの姿も見てもらいたい。

　オルタナティブ・ブログから、ITの今を知る新たな発見があるに違いない。

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