静岡県、災害情報の広域連携システムをForce.comで構築

静岡県はForce.comで「新災害情報システム SAVERS」を構築。臨機応変に災害情報を提供できるようになったという。

» 2011年09月27日 15時57分 公開
[ITmedia]

 セールスフォース・ドットコムは9月27日、静岡県が同社のクラウドプラットフォーム「Force.com」を活用し、「新災害情報システム SAVERS」を構築したと発表した。新システムは2011年7月より稼働を開始している。

 静岡県は、危機管理対応において先進的な取り組みを行っている。そんな中、防災を中心に、救出、救護を重視した広域連携での災害情報の集約、分析、情報提供を行う情報システムを刷新した。クラウドサービスを利用することで、耐災性が強く、県庁が被災した場合でもシステムの保全性に優れたものとなっている。また、緊急時に利用者が急増した場合も、簡単に利用者数を追加して数万人規模で活用できるメリットもある。さらに、隣接する各県や各市町など関係各組織の固有要件に対応する場合でも、クラウドプラットフォームを活用すれば、柔軟にカスタマイズし迅速に対応できるという。

 「災害時等広域連携システム」は、セールスフォース・ドットコムの「Force.com」で構築した「防災情報共有システム」を中核に、GIS(地理情報システム)、気象庁防災情報XMLフォーマット、携帯電話のエリアメールなどと連携している。被災者生存の鍵となる災害発生後72時間の救命・救助活動には道路、ヘリポート、避難所、救護所に関する情報が最重要となる。それら情報を携帯電話から文字、GPS、写真などを付加して送信することにより、関係組織のニーズに即した災害情報として提供する。

 静岡県危機管理部では、「防災は臨機応変が基本。災害時に人がシステムに合わせることはできないが、クラウドを活用することでシステムの方を人に対応させることが可能となった」としている。

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