ANA、70種以上の業務システムが連携する共通基盤を構築 4カ月で移行

全日空は、NECの支援で旅客管理など70種類以上に及ぶ業務システムを連携させる基盤を構築した。オープン系技術を活用している。

» 2011年09月29日 11時35分 公開
[ITmedia]

 全日本空輸(ANA)が旅客管理や運航管理、決済などの70種類以上におよぶ業務システムを連携させるための共通の基盤を構築し、このほど本番運用を開始した。システム構築を手掛けたNECが9月29日に発表した。

 NECによると今回の基盤は、サービス指向アーキテクチャに基づく同社の「オープンミッションクリティカルシステム SI」技術で構築。業務システム間のデータ連携を標準化し、将来に構築するシステムやクラウド型サービスとも容易に連携できることを考慮したものという。

新基盤のイメージ

 システム間を連携する標準インタフェースに米Oracleの「Oracle Service Bus」、サーバおよびストレージにNECの「NX7700i」を採用。NECの統合管理ソフト「WebSAM MCOprerations」をベースにした統合監視システムも開発した。

 こうした取り組みにより、業務システムを停止させることなく、旧基盤から新基盤への移行を約4カ月で完了したという。システムの稼働率は99.995%で、最大毎秒1000件のデータを130ミリ秒で処理でき、障害対応でもインシデント1件当たりの平均対応時間を従来に比べて90%短縮したとしている。インタフェースの開発工数も個別開発の場合に比べて約3割の削減を見込んでいる。

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