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» 2011年10月08日 08時00分 UPDATE

萩原栄幸が斬る! IT時事刻々:プリンタの不思議 (1/2)

「自分で直せるだろう」という程度のプリンタでのトラブル解決策を探していたところ、実に不可思議な点がみえてきた。読者はどう感じるだろうか。

[萩原栄幸,ITmedia]

 9月のこと、最も使っていたプリンタがついに「限界」を迎えた。新しいプリンタを購入することになったが、その際にさまざまな疑問点があることに気が付いた。

「インク吸収体」とは?

 実は、「インク吸収体が満杯に近づいています」というメッセージが、限界を迎える1カ月ほど前から表示されていた。調べてみると、カートリッジのクリーニングや縁なし印刷をする際に、余計なインクを指定範囲の外に出さないために吸収体(スポンジや油の吸い取り紙のようなもの)でインクを文字通り吸収するということらしい。

 メーカーや機種によって、そのメッセージが表示される「しきい値」、つまりカウンターの値がこれ以上越えると警告を出し、これ以上だと印刷を停止するという値に違いがあることも分かった。筆者の機種は、業務用としてなるべく安価であり、写真印刷もしないという前提で、数年前に5000円程度で購入した。

 このプリンタの警告メッセージでは「インク吸収体は、お客様ご自身での交換はできないのでお客様相談センターか修理受付窓口に連絡してください」とのことであった。また調べたメーカーでは全てメーカーでこのような「インク吸収体」の交換はユーザーが連絡し、修理の持ち込みで対応していたことも判明した。

ユーザーの自己責任で交換できるのでは?

 筆者はプリンタに関して素人ではあるが、インク吸収体の交換は「サービスセンターに持ち込まなければならないほど難しいものか」と疑問に感じだ。ネット上で調べてみると、交換自体は誰にでもできるほど簡単なものであるらしいことが分かった。インク吸収体の構造はシンプルで、もしユーザーが自身で交換するということを考慮すれば、もっと簡単な構造にすることもできるだろうと感じた。

 交換の作業費や純正品は高額なので、自分で交換したという人は多いようだ。何でも興味を持ってしまう性格が災いして、筆者も自分で交換しようとした。メーカーへの依頼は「高い!」という気持ちもあったが……。メーカーに依頼する場合、持ち込みか郵送かによって金額が異なる。安いところで4000円ほど、高いところでは1万円を超えていた。

 自分で交換するなら、もちろん、「自己責任」でする。精密部品の交換や故障個所の特定などは、素人が手を出すべきではないことは十分に分かるが、インク吸収体の交換は消耗品の交換なので、ユーザーが自分の手でできる方が、都合がよいのではないだろうか。それほど金額もかからないようなので、メーカーの対応はどうにも腑(ふ)に落ちないのである。

お客様相談センターの説明

 インク吸収体について、一部のメーカーは説明書に記載しているが、記載していないメーカーの機種もあった。インターネットやお客様相談センターで調べてみると、その理由は、「通常の使い方ではこういうメッセージは出ません」ということのようだ。

 筆者の故障したプリンタは、購入からメッセージが出るまでの利用期間が2年半である。しかし別のメーカーのプリンタは、故障したプリンタよりもいろいろな使い方をしていたが、メッセージが表示されるまで6年ほどかかった。メッセージが表示されるタイミングが、なぜこうも違うのか、本当にそのタイミングなのか――幾つもの疑問が浮かんだのである。

 しきい値が近付いて警告メッセージが表示されると、以降は印刷する度にリセットボタンを押さないと印刷ができなくなってしまった。そしてそのまま更に使い続けると、「限界になった」というメッセージが出され、インク吸収体以外の部品は正常であろうと思われるが、一切印刷ができないのである。

 さらに調べていくと、しきい値のカウンターをリセットするという手段があることも分かった。ごく一部の機種について、実際に試したという人がインターネット上で方法を解説しており、一部の通信販売業者は純正品のインク吸収体を一般向けにも販売していた。

 こうみると、やはりインク吸収体に関する作業は個人でもきちんとできる程度のものであると思えてならないのは、筆者だけだろうか。お客様相談センターに「自己責任で作業するので、カウンターのリセット方法だけでも教えてほしい」と尋ねたが、先方の回答は前述の通り「弊社で作業します」ということであった。

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