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» 2011年11月17日 20時58分 UPDATE

Maker's Voice:個人とクラウドをつなげる9つの施策――Citrix

クラウドを軸にした「Three PC」戦略を掲げる米Citrix。10月のカンファレンスで発表した最新の取り組みを国内メディアに向けて紹介した。

[ITmedia]

 米Citrix Systemsは、10月下旬にスペインのバルセロナ開催したカンファレンス「Citrix Synergy 2011 Barcelona」の場で、同社が掲げる「Three PC」戦略に基づく多数の施策を発表した。こうした同社の取り組みをシニア バイスプレジデント兼最高マーケティング責任者(CMO)のウェス・ワッソン氏が国内メディアとの懇親の場で説明した。

citrix11.jpg Citrix Systemsのウェス・ワッソン シニア バイスプレジデント兼CMO

 ワッソン氏は、クラウドコンピューティングの台頭で、「PCが主役」というデバイスを中心にITを利用する時代から、デバイスや場所、時間などの制約に個人が縛られることなくデータやアプリケーションを自由に利用できる時代に変化しつつあると語る。

 社会情勢が目まぐるしい変化をみせる現代において、ITを活用して変化に対応できるための方策を提供することが同社の立場だとも強調した。「Three PC」とは、「Personal」「Private」「Public」という3つの形態のクラウド(Cloud)であり、これを一気通貫させるためのソリューションを展開するのが同社の戦略だという。

 Citrix Synergy 2011 Barcelonaでの詳しい内容は既報の通りだが、同氏は国内メディア向けに9つのソリューションとして改めて紹介した。

 1つ目が、個人(ビジネスマンパーソン)の生産活動を支えるコラボレーションサービス「Go to Meeting」。ユーザーはビデオやデータ、アプリケーションを仕事仲間とネットワーク上で共有しながら、共同作業に打ちこめる。2つ目は、仮想化されたアプリケーションやデスクトップ環境をどのようなデバイスでも利用できるようにする「Citrix Receiver」と、リモート接続技術の「HDX」となる。3つ目が買収した米ShareFileの技術をベースとするオンラインストレージ・ファイル共有サービス「「Follow-Me Data」である。これらが“Personal Cloud”の中心的な役割を果たすとのことだ。

 さらにワッソン氏は、Personal Cloudの利用を広げるための施策として、4つ目にHDX技術をハードウェア化する「HDX System-on-Chip」、5つ目に仮想デスクトップ環境に必要なハードウェアとソフトウェア、ネットワークをパッケージ化した「Citrix VDI-in-a-Box」を挙げた前者では例えば、高度なリモートアクセスを体感できるシンクライアント端末が100ドル以下で提供されるようになるという。後者は、中小企業などが短期間で仮想デスクトップ環境を稼働させることを可能にするものだとしている。

 次に6つ目として“Personal Cloud”と“Private Cloud”をつなぐ「Cloud Gateway」を、7つ目に“Private Cloud”と“Public Cloud”をつなぐ「Cloud Bridge」を挙げた。Cloud GatewayとCloud Bridgeは、企業のプライベートクラウドの「玄関」と「裏口」に当たるものといい、Cloud Gatewayではさまざまなサービスのユーザー情報を一元化する仕組みとなる。Cloud Bridgeはプライベートクラウドとパブリッククラウドを、データのセキュリティを確保した上でシームレスにつなぐ。Personal Cloud側からみれば、プライベートクラウドを介してその先にあるパブリッククラウドのサービスを一気通貫で利用できるようになるという。

 8つ目は、クラウドサービス基盤を構築するための“標準化”された手法という。ワッソン氏は今後15年で数千ものクラウドサービス基盤が出現するだろうと述べ、そのために同社は、これまでに培ったノウハウや技術、製品、さらにはオープンソースの知見も取り入れて、標準化されたクラウド構築手法を提供していく考えだ。

 最後にワッソン氏は、9つ目としてNetScalerを例にクラウドサービスの提供形態に言及した。NetScalerはアプリケーション配信アプラインスとして登場したが、機能面ではセキュリティ対策やWAN最適化なども実装し、ネットワーク上でのデータの配信を安全に行うための機能を網羅するようになった。またこれらの機能だけを仮想化環境で運用する、もしくは1台のアプラインスでありながら仮想的に複数のNetScalerを動作できるようにもしている。今後は物理的に離れている複数のNetScalerを1つのシステムとして動作させるようにもする。

 ここまでに挙げた取り組みを通じて、最終的に「Personal」「Private」「Public」の3つのクラウドの世界を1つの世界にしていくというのが同社の方向性であるようだ。ワッソン氏は、こうしたクラウドの新たな世界観が企業と個人の双方に数えきれないほどのメリットをもたらすだろうと述べている。

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