感情を音声認識で解析し、対応を変えるシステム スペインの大学が開発

自動音声システムで、ユーザーがいら立ったら質問を変えたり、疑いを持ったら詳しく説明するといった対応が可能になりそうだ。

» 2011年11月29日 12時31分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 対話者の感情を音声認識技術で解析し、対応を変えるシステムを、スペインの大学が開発した。マドリッド・カルロス3世大学とグラナダ大学の共同研究チームが11月24日(現地時間)に発表した。

 このシステムでは、入力された音声を、速度や強さ、間隔、抑揚など約60のパラメータに基づいて分析し、主に怒りやいら立ち、退屈、疑いといった負の感情を読み取る。読み取った感情の変化に合わせて、自動音声応答の内容を変える。

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 例えば、話者の言葉が聞き取れなくても、何度も聞き返して相手の声にいら立ちが含まれるようになったら質問を変更したり、疑いの感情が含まれたらさらに詳しく説明するといった対応ができる。

 この技術を自動音声によるサポートなどに応用すれば、従来より短時間で顧客を不愉快にさせずにサービスを提供できるようになるかもしれない。

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