ネットアップが提唱するビッグデータのABC戦略

「ビッグデータ」に対する戦略説明会をネットアップが開催した。

» 2011年12月07日 18時11分 公開
[伏見学,ITmedia]

 ネットアップは12月7日、ビッグデータ戦略に関する記者説明会を開催した。同社が推し進める具体的な施策を示した。

 企業が抱えるビッグデータへの課題に対して、ネットアップは「分析機能(Analytics)」「高帯域幅(Bandwidth)」「コンテンツへのアクセス(Content)」という3つのソリューション領域を用意する。同社はこれらを総称して「ビッグデータのABC戦略」と呼ぶ。

米NetApp バイスプレジデント兼ゼネラルマネジャーのブレンドン・ハウ氏 米NetApp バイスプレジデント兼ゼネラルマネジャーのブレンドン・ハウ氏

 分析機能については、大規模なデータセットを分析するために、ストレージシステムの「FAS」シリーズと「E」シリーズを組み合わせて実現したエンタープライズ仕様の「NetApp Open Storage Solution for Hadoop」を提供する。これはオープンソースの分散システム「Hadoop」導入のためのパッケージで、迅速な導入とシンプルなスケーラビリティ、TCO削減などの特徴を持つ。

 「多くのユーザーは、Hadoopと高速サーバを組み合わせてデータ分析プラットフォームを構築しようとするが、非常に複雑な設計で管理に苦労している。そうした悩みから解放する製品だ」と、米NetAppのバイスプレジデント兼ゼネラルマネジャーで、NASおよびVシリーズビジネスユニットを担当するブレンドン・ハウ氏は強調する。

 高帯域幅については、高速処理によってデータ量の多いワークロードのパフォーマンス向上を実現する、フルモーション・ビデオ・ストレージ・ソリューション、メディアコンテンツ管理ソリューション、地殻解析ソリューション、オープンソースの並列ファイルシステム「Lustre」を活用したハイパフォーマンスLustreソリューションを提供する。

 コンテンツに関しては、あらゆるデータを保管する、セキュアなデータストレージを用意する。具体的には、Data ONTAPエンタープライズ・コンテンツ・リポジトリ、StorageGRID分散コンテンツ・リポジトリ・ソリューションを提供する。

「データの増大率はシステムの成長率より高くなるため、データ管理システムがどんどん複雑化している。スケールアウトするようなシステムが重要なのだ」(ハウ氏)

 こうしたソリューションに関連して、ネットアップは、米WhamcloudとともにLustreに関するオープンなベンチマークを設立し、Lustre導入に対するより正確な効果予測を可能にするほか、米Clouderaと共同のHadoopソリューションによって、ユーザーへの導入を積極的に支援していく。

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