1日当たりの標的型攻撃が年初の4倍の規模に――シマンテック報告書

2011年を通じて、最も頻繁に攻撃を受けたのは公共機関だった。

» 2011年12月14日 15時18分 公開
[ITmedia]

 シマンテックは12月14日、11月のセキュリティ動向レポートを公表して、1日当たりの標的型攻撃の件数が2011年初めの4倍の規模に増加したと発表した。一方で、スパムメールの数は過去3年間で最低水準になったとしている。

 報告書によれば、2011年通期で最も頻繁に攻撃を受けた業界は公共機関で、1日当たり約20.5件の標的型攻撃を同社の対策でブロックしたという。2位は化学/製薬の約18.6件、3位は製造業の約13.6件だった。規模別では従業員2500人以上の組織が36.7件となる一方、250人以下の中小規模の組織では約11.6件だった。

 米国では1日に最低1件の攻撃がブロックされており、攻撃の対象となるのは389人に1人の割合だという。日本では約9日に1件の攻撃がブロックされ、対象は520人に1人だった。

 スパムメールがメール全体に占める割合は68.0%で、特に医薬品関連スパムは2010年末に64.2%を占めたが、2011年11月は32.5%まで減少した。同社は「スパマーが標的型のアプローチを取り、メールの代わりにソーシャルメディアを利用することが多くなっている」と分析している。

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