AT&T、T-Mobileの買収を断念

AT&Tが4Gネットワーク拡大の目的で計画したT-Mobileの買収を断念した。この買収は、米政府当局が独禁法違反の疑いで反対していた。

» 2011年12月20日 09時32分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米AT&Tは12月19日(現地時間)、独Deutsche Telekom傘下のT-Mobile USAの買収を断念したと発表した。同社は3月に、T-Mobileを390億ドルで買収すると発表したが、競合や規制当局から独禁法違反で提訴されていた。

 この買収が完了すれば、競合の米Verizon Wirelessに後れを取っている4G(LTE)サービスの提供地域を一気に全米の約95%に拡大できるはずだった。

 ランドール・スティーブンソンCEOは声明文で、「顧客の需要に対応するため、われわれは今後も投資を続ける。だが、そのためには政府当局の協力が必要だ」と語り、現在米連邦通信委員会(FCC)がペンディングにしているAT&Tによる米Qualcommの無線周波数ライセンス購入の承認や、周波数需要を満たすための新たな法律制定の必要性を訴えた。

 AT&Tは以前の発表通り、買収非成立の違約金約40億ドルをDeutsche Telekomに支払う。

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