Twitterの普及には口コミとテレビが貢献――MIT研究者らが発表

Twitterはオンラインのソーシャルツールだが、その普及には直接会っての情報交換やテレビ番組など旧来メディアが大きく貢献していることが、研究の結果明らかになった。

» 2011年12月27日 12時19分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 Twitterの普及には、口コミとニュースメディアが大きな役割を果たした――。米マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者らが12月21日(現地時間)、米国におけるTwitterの普及に関する研究成果を発表した。

 この研究では、2006〜2007年の公開ツイートデータと検索キーワード分析ツール「Google Insights for Search」を利用し、Twitterユーザーが多い408の都市でのユーザーの増加とGoogle Newsで検索されたニュースを時系列に分析した。

 YouTubeで公開された約18秒の動画(この動画自体は6月に公開された)では、2006年3月〜2009年8月に、408の米国の都市で230万人がTwitterに加入する様子が視覚的に分かる。青い丸が各都市でのTwitterユーザー数を表し、ユーザー数が13.5%(アーリーアダプター)を超え、クリティカルマスに達した都市は赤い丸で表示される。画面の左から右に成長する白い線は、米国全体での週当たりの新規ユーザー数を表す。


 この動画からは、初期の段階ではサンフランシスコやボストンなど、テクノロジーに詳しい若者が多い都市でユーザー数が増加し、次の段階では、それらの都市の周辺都市でもユーザーが増加することから、直接会っての情報交換でサービスが広がっていることが分かる。

 だが、急激なユーザー数の増加には、テレビなど旧来のニュースメディアの影響が大きいことが、Twitterユーザー数の推移とGoogle Insights for Searchのデータを照らし合わせることで明らかになったという。

 例えば、2009年4月15日に俳優のアシュトン・カッチャーがCNNの人気テレビ番組でTwitterのフォロワーを1万人獲得すると宣言した直後や、人気テレビ司会者のオプラ・ウィンフリーが初めてツイートした4月17日にユーザー数が急増している。

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 この研究結果をまとめた論文は、近いうちにオープンアクセスなオンライン雑誌PLoS ONEに掲載される見込みだ。

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