31.2%の企業はスマートフォンの導入を検討しておらず、2.0%は「スマートフォンの導入を検討後、導入しないことを決定した」としている。図4は、これらの企業がスマートフォンを導入しない理由について尋ねた結果である。
「セキュリティに不安がある」と回答した企業が36.2%と最も多く、以下「新たなコストがかかる」「明確な理由はない」が同率で33.6%、「費用対効果が不明」(30.2%)、「具体的な利用用途が分からない」(28.4%)と続いた。
「理由はない」「用途が分からない」と回答した企業が多かったことから、スマートフォンがビジネスに対してどのようなメリットをもたらすかがユーザーに具体的に伝わっていないと思われる。
図5は、タブレット端末の導入状況を尋ねた結果である。「全社的に導入している」と回答した企業は2.0%にとどまったものの、「特定の部門や業務に限定して導入」(16.9%)、「試験的に導入」(17.5%)を合わせると、36.4%の企業が何らかの形態で導入していた。
用途(図6)は、「社外プレゼンテーション端末」が54.9%と最も多く、「ノートPCの代替」(49.2%)、「社内情報閲覧端末」(45.1%)が続いた。また「業務アプリケーション端末」と回答した企業も31.1%あり、ノートPCの代替品と考える企業が多い。
次に、タブレット端末の導入を「検討していない」(42.1%)または「検討後、導入しないことを決定」(1.7%)した企業に対し、その理由を尋ねた結果を図7に示す。
タブレット端末をノートPCの代替と考える企業が多かったにもかかわらず、「Microsoft Officeが動作しない」を理由として挙げた企業は3.7%だった。このことから、多くの企業はタブレット端末に対し、通常のノートPCとは異なる用途を想定していることがうかがえる。
最多は「新たなコストがかかる」(25.6%)で、以下「具体的な利用用途が分からない」(25.1%)、「明確な理由はない」(24.7%)、「費用対効果が不明」(22.8%)と続いた。スマートフォンと同様に、タブレット端末の利用価値がユーザー企業に伝わっていないことが原因と考えられる。
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