業務利用が進むスマートデバイスだが、未導入企業の課題はどこに?ITmedia リサーチインタラクティブ 第12回調査(3/3 ページ)

» 2011年12月28日 08時00分 公開
[本宮学,ITmedia]
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4割超の企業がスマートデバイスへの来期予算を拡大

 スマートフォンとタブレット端末の今後の業務利用動向について尋ねた結果を図8に示す。「急速に利用が拡大する」が29.2%、「徐々に利用が拡大する」が62.2%と、合わせて9割以上だった。

photo 図8:企業におけるスマートフォンやタブレット端末の今後(有効回答数:349件) 出典:ITmedia リサーチインタラクティブ/ITR(2011年11月)

 また、スマートフォン/タブレット端末に対する来期予算について尋ねた結果を図9に示す。「20%以上の拡大」(14.9%)と「20%未満の増加」(28.4%)を合わせて43.3%の企業が来期予算を拡大すると回答した。

photo 図9:スマートフォンおよびタブレット端末に対する来期予算(有効回答数:349件) 出典:ITmedia リサーチインタラクティブ/ITR(2011年11月)

現状のシェアトップはiOS、導入検討はAndroid

 図10〜11に、回答者が現在業務で利用しているスマートフォンとタブレット端末のOSについて尋ねた結果を示す。

photophoto 図10:業務で利用しているスマートフォンのOS(左)、図11:業務で利用しているタブレット端末のOS(右) 出典:ITmedia リサーチインタラクティブ/ITR(2011年11月)

 スマートフォンでは個人所有(57.5%)/企業貸与(45.3%)ともにiOSの利用率が最も高く、次いでAndroid(個人所有:44.5%、企業貸与:41.3%)となっている。また、個人所有ではこれらOSのシェアの差が10%以上あるものの、企業貸与でのシェアの差は4%にとどまった。

 また、タブレット端末でもiOSの利用率(個人利用:65.8%、企業貸与:78.6%)が最も高く、2位のAndroid(個人所有:26%、企業貸与:23.2%)に大きく差をつけている。これについてITmediaとITRは「タブレットに最適化されたAndroid 3.0を搭載した製品の出荷が2011年に入ってからであったこと」などを原因として挙げている。

 では、企業が今後スマートフォンやタブレットの導入を検討する場合、どのOSを選ぶのか。これを尋ねた結果を図12〜13に示す。

photophoto 図12:今後、業務でスマートフォンの利用を考えた場合、選定対象となるOS(左、有効回答数:349件)、図13:今後、業務でタブレット端末の利用を考えた場合、選定対象となるOS(右、有効回答数:349件) 出典:ITmedia リサーチインタラクティブ/ITR(2011年11月)

 現在の導入状況とは異なり、スマートフォン/タブレットともにiOSよりもAndroidの利用意欲が上回った。この原因としては(1)AndroidがバージョンアップによってiOSとの機能の差を解消してきたこと、(2)Androidに対応する業務アプリケーション・パッケージが増加しつつあること、(3)Android搭載端末が増えていること、(4)FeliCa対応をはじめとする国内向け機能が搭載されてきたこと、(5)企業が自社の用途に応じてカスタマイズできること――などが考えられる。

 また、スマートフォンではWindows Phoneを選定対象とするとした企業が23.8%、タブレット端末ではWindows 7を選定対象にするとした企業が32.7%あったことから、今後はこれらWindows系OSを搭載したモバイル端末の業務利用が進む可能性も高い。

回答者プロフィール

photo 図14:回答者プロフィール(有効回答数:349件) 出典:ITmedia リサーチインタラクティブ/ITR(2011年11月)

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