日本の復興、難局の打開にITの力を――主要各社の新年への想い2012 年頭所感(3/4 ページ)

» 2012年01月05日 08時10分 公開
[國谷武史,ITmedia]

ソフトバンクグループ 孫正義代表

 情報通信で人と人とをつなぐことで、心の安らぎであったり、より大きなエネルギーを発信する基盤を創ることができる。情報革命で人々を幸せにする、そんな思いで創業以来取り組んできた。現在の情報社会では、かつて想像できなかったような新しいライフスタイルが次々に提示されているが、情報革命はまだその端緒についたばかり。今後も、皆が想像できなかったような未来を創造していく、考えるだけでワクワクし、着実に形にしていきたいと考えている。

 昨年は、情報通信事業を展開する企業経営者として、また一人の人間として、多くのことを考えさせられた年だった。そして今年、改めて情報革命にかける思いをより強くしている。情報革命を通じて、人々の悲しみを少しでも減らしたい、そして喜びを大きくしたい、ソフトバンクグループ全員でその思いを再度胸に刻みつけ、よりよい社会の実現に向けた牽引者となっていく所存だ。

ヤフー 井上雅博代表取締役社長

 2012年も、昨年来の「攻め」の基調を継続していく。中でも、スマートフォンやスマートパッドの急速な普及に対して、Yahoo! JAPANは、PCで築いてきたのと同等、またはそれ以上のポジションを取りに行く。

 Yahoo! JAPANの創立当初からやってきた初心に戻って、自分が本当に使いたいサービス、本当に便利だと思えるサービス、こういうものを作って世の中に提案していこう。2012年は、全社的にそういう意識でがんばって、そして大きな成長を目指そう。

楽天 三木谷浩史代表取締役会長兼社長

 2012年は、世界規模での経済危機の拡大が懸念される一方で、インターネットの爆発的な発展や進化、そして技術革新は一層加速することが予想される。われわれは、日本における成長をより強固なものにしていくとともに、グローバル展開をさらに加速させる必要があります。そのためには、「Big Concept」が必要です。

 国内外の経営陣や社員とよりオープンかつシームレスに議論を深めるために、新しいグローバル・マネジメント体制やコーポレート・ガバナンスを構築していく。引き続き、日本企業ならではの強みを生かしつつ、真のグローバル企業に向けてまい進していこう。

弥生 岡本浩一郎代表取締役社長

 昨年の大震災は、「中小企業や個人事業主が本当に必要としているものは何なのか」、そして「私たち弥生ができることは何なのか」ということを今一度問い直す機会となった。復興はまだまだ長い道のりだが、社員一同で「弥生だからできること」を考え、引き続き被災者の方、特に事業者の方へ最大限の支援を行っていきたい。

 震災発生後、日本経済の先行きは不透明感を強め、依然厳しい状態が続くと思われる。このような経営環境の中、決して先行きを楽観視できる状況にはないが、今年はさらなる成長へ向けた取り組みを行う年として、社員一同まい進していく。

サイボウズ 青野慶久代表取締役社長

 本年は、人々のライフスタイルに対する価値観の変化とともに、それを支えるインフラとしてのITに関心が集まり、ますますクラウドの活用が高まると考えられる。私自身は、二度目の育児休暇を取得する予定。サイボウズのサービスを活用することで、時間や場所を問わず、いつでもどこでも効率よく働けて、高いアウトプットが出せるワークスタイルを実践し、これまでの慣習に捉われない柔軟な働き方を提唱したい。

 サイボウズは創立15周年を迎える。わずか3人から始めた事業も約370人まで成長を遂げることができた。引き続き、使いやすい製品の提供とクラウド企業として、社会に貢献できるよう、社員一同なお一層努力していく。

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