日立グループとホンダによる共同研究で得たWAN高速化技術に関する成果を活用している。
日立製作所は1月11日、「日立WANアクセラレータ」を12日に発売すると発表した。研究・開発拠点や設計・製造拠点、データセンターをグローバルに展開する企業向けに提供。設計データなどの大容量データ(ビッグデータ)の通信時間を大幅に短縮することで、業務で扱うビッグデータを容易に更新・共有できるようになる、生産効率の向上が図れるとしている。
新製品は、同社独自のアルゴリズムを採用し、長距離伝送での性能低下を抑えつつ、効率的なデータ通信を可能にしているという。拠点間に対向で設置し、既存のサーバやクライアント端末はそのまま継続利用できる。
同社は2009年から本田技術研究所や日立の中央研究所、日立ハイテクノロジーズと共同で、WAN高速化技術の研究を行っており、その成果を新製品に活用。2011年2月に試作機で行った日米間での接続検証では100MバイトのファイルをFTPで転送した結果、転送時間を従来の約15分の1に短縮できたという。従来は受信の完了までに314.3秒かかったが、試作機では20.6秒だった。国内拠点間の接続検証実績でも転送時間で約4分の1に短縮できる効果を確認したという。
製品価格は、国内向けモデルのGX1000の2スロット型が6000万円、4スロット型が6500万円から、8スロット型が7500万円から。海外向けモデル(2スロット型)が個別見積り。出荷開始日は国内モデルが2月29日、海外モデルが4月1日を予定する。
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