Webマーケティングから取引先・社内関係者の情報共有までに対応した企業向けの情報基盤スイートとして展開する。
日本オラクルは1月16日、情報基盤製品群「Oracle WebCenter」を発表した。20種類以上の製品で提供していた機能を4つのコンポーネントに刷新したもので、Webマーケティングや取引先など業務関係者との情報共有、社内コミュニケーションといった用途に対応する。
Oracle WebCenterは、コンテンツ管理システムやWebポータル、オンラインコミュニケーション、企業間および企業内の共有ワークスペースといったさまざまな機能を搭載。自社サイトやSNSを利用した顧客への情報発信、また、企業間でのビジネス情報の共有、社内情報の共有を連携させて収益機会の拡大や業務効率の向上を図れるようになるという。
執行役員 ソフトウェアライセンス事業 製品事業統括 Fusion Middleware事業統括本部長の桐生卓氏は、「マーケティング向けやコラボレーション向けといったポイント型ソリューションではなく、社員や取引先、顧客(ユーザー)と情報をつなぐための情報プラットフォームとして提供する」と説明した。
Oracle WebCenterを構成するコンポーネントは、「Sites」「Portal」「Content」「Social」の4つ。SitesはユーザーにおけるWeb体験の向上を支援するもので、複数チャネルを用いたオンラインマーケティングの企画、展開、ターゲット設定、効果測定などの機能を提供。Portalは統合ワークプレイス環境を構築するためのもので、作業環境のカスタマイズ、検索、コンテンツへのタグ付け機能などを備える。Contentは文書や、動画像、Webページなどのコンテンツの一元管理機能や、紙文書の電子化機能なども備える。Socialは企業内コラボレーションやチャットなどのコミュニケーションなど、業務プロセスやアプリケーション内の情報を把握してチーム内で共有するための機能を持つ。
特にSitesのコンポーネントは、米Oracleが2011年7月に買収したFatWireの技術を取り入れた。「例えば、Webサイト上での訪問者の動きを分析して訪問者に適したコンテンツを動的に表示させることができ、コミュニケーションを通じて企業担当者が顧客に購買を促すといったアクションが取れるようになる」(ビジネス事業本部 シニアディレクターの清水照久氏)
また製品情報管理(PIM)や多言語環境にも対応しており、企業間や企業内における情報共有を円滑化できるという。「医薬メーカーであれば、医師が必要とする新薬などの専門情報をスムーズに提供でき、製造業なら海外の取引先に合わせた情報の提供・共有が可能」(清水氏)という。
製品価格は以下の通りとなっている。
コンポーネント名 | 1CPU当たり | 指名ユーザー当たり |
---|---|---|
Oracle WebCenter Sites | 1086万9600円 | 21万7400円 |
Oracle WebCenter Portal | 1358万7000円 | 27万1700円 |
Oracle WebCenter Content | 1875万円 | 37万5000円 |
Oracle WebCenter Social | 価格未定。「Oracle Public Cloud」サービスとしても提供予定 | |
Oracle WebCenter Suite Plus(Sites、Portal、Contentを含む製品スイート) | 2173万9100円 | 43万4800円 |
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