大成ファインケミカル、BCPでネットワーク管理システムなどをハウジング化導入事例

ネットワーク管理サーバとファイルサーバを大崎コンピュータエンヂニアリングが運用するデータセンターに設置した。

» 2012年03月21日 13時42分 公開
[ITmedia]

 化学製品メーカーの大成ファインケミカルが、事業継続性の強化を目的にネットワーク管理サーバとファイルサーバを大崎コンピュータエンヂニアリングが運用するデータセンターにハウジングした。システム設計を支援した富士通マーケティングが3月21日に発表した。

 今回の施策ではインターネットへの接続経路をデータセンター経由に変更したほか、セキュリティ対策を強化するためにプロキシサーバやウイルス対策サーバ、統合脅威管理(UTM)製品を導入した。またドメインコントローラなどのサーバをリプレースして導入コストの削減や省電力化などを図り、運用業務もアウトソーシング化して運用コストも削減した。

 大成ファインケミカルでは東日本大震災で社内設備の一部が故障したことで、東京の営業所と千葉県の工場との通信が途絶え、在庫状況が把握できなくなった。取引先への情報提供が滞ったほか、工場で危険物を取り扱っていることから従業員の安全を最優先するために操業を1カ月停止したという。

 こうした経験から事業継続性計画(BCP)では在庫状況の把握と出荷を継続させるためのシステムの強化や倉庫の分散、1カ月半分の在庫確保、自家発電装置導入による電源の確保などを検討。今回の施策はこの一環となる。今後は基幹サーバのハウジング化や遠く離れたデータセンターへのデータバックアップ、現状の手作業の業務を自動化するためのデータベースシステムの構築、ネットワークを介した在宅勤務環境の整備なども計画しているという。

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