ワークスタイル変革へ、シトリックスの一貫したソリューションが実現するもの

サーバ仮想化が普及する以前から、シトリックスはWindowsアプリケーションのリモート実行/配信技術による“サーバサイドコンピューティング”の実現に取り組んできた。「いつでも、どこからでも、どんなデバイスからでも」業務が遂行できる環境を目指すソリューションだが、社会情勢の変化によっていよいよその真価を発揮しつつある。

» 2012年06月14日 10時00分 公開
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モバイルワークスタイルの実現

 シトリックスのソリューションを使うとWindowsの仮想デスクトップ環境や、さまざまなアプリケーションをあらゆるクライアントデバイスに対して配信できる。ユーザーはこの機能をさまざまな用途に活用し、アドバンテージを得ることができる。

 かつては個々人が利用するクライアントPCに対して、アプリケーションの実行に充分な処理能力を一律に確保することが困難だった時代もあった。その際にはサーバ側に確保した豊富なリソースでアプリケーションを実行させ、インタフェースの部分だけをクライアント側に配信する形で問題を解決できた。セキュリティやコンプライアンスが企業の重要な課題となった際にも、アプリケーションやデスクトップをサーバ側で集中管理するソリューションとしてその有用性を発揮してきた。それでは現在の企業が抱える課題に対してどのような解決策を提供しているのだろうか。

東日本震災の影響

シトリックス・システムズ・ジャパン マーケティング本部 本部長 伊藤利昭氏

 2011年3月の東日本大震災によってわが国は大きな被害を受けた。地震と津波による甚大な被害を受けた東北地方の太平洋沿岸部はもちろん、直接的な被災こそ軽微だったと言える首都圏においても、企業の活動に多大な影響があったことは周知の通りだ。シトリックス・システムズ・ジャパン マーケティング本部の伊藤利昭氏は、東日本大震災について「東京を中心とする首都圏は戦後初めて機能停止に追い込まれるという経験をした。仕事の大半がITに依存している現状において、まさに“仕事ができない”状況に陥った」と語る。この事態で企業に突きつけられた課題が「事業継続/災害復旧」体制の確立だ。伊藤氏は、「今回の震災では被災後の復旧がままならないということも体感する初めての事態。結果として“いつでもどこからでも働ける”環境を準備しておかなければならないということが明確になった」という。

 一方、米国では「モバイルワークスタイルの実現」というテーマが企業の課題として浮上しつつある。これは、「いつでも、どこでも、どんなデバイスからでも仕事ができる」ためのITインフラの構築ともいえる。このことはシトリックスが一貫して追及してきたテーマであり、また、日本企業が直近の課題として重視している事業継続を可能にするITインフラとも共通したものだ。

 シトリックスのソリューションは、以前からこうした課題に対応するものであった。だが企業ユーザーは必ずしもモバイルワークスタイルの実現を目標にしているわけではなかったという。

 「かつてはセキュリティやコンプライアンスが重視され、モバイルオフィス/リモートオフィスといった考え方が出てきても、『コンプライアンスに合わない』『外回りがメインの営業部門にだけにPCの持ち出しを許可する』『特別な申請をした人だけ』『会社が許可するPCだけ持ち出して良い』など、いろいろな制限がついて回った。実際には『許可する』よりも『制限する』ニュアンスが強い導入となる例が多かった」(伊藤氏)という状況だ。

 しかし、こうした状況が震災を経て変わりつつあるという。現在ではユーザーが個人所有するデバイスを含めてさまざまな端末を業務に活用し、モバイルワークやリモートアクセスについても積極的に活用していこうという企業が増えているそうだ。その理由は、「技術面から安全性を担保できるようになった」(伊藤氏)ことによる。

モバイルデバイスの発展

 現在、スマートフォンやタブレットデバイスが世界的に急速な普及をみせている。このことは企業に、「新しいデバイスを活用することなしに、これからのビジネスを遂行できるのか」という新たな課題を突きつけた。企業は真剣に検討する必要に迫られている。

 かつて企業は、個人情報保護法やJ-SOXといった一連のコンプライアンスの強化の過程で「PCの持ち出しを禁止することによるセキュリティの確保」という手段を選択した。当時としては、特に費用対効果の観点から合理的な判断がなされたと言えるが、現在では前提となる社会情勢が以前と大きく変化している。新しいデバイスの利用を禁止することで新たなリスクを回避するという“消極的な”セキュリティ意識から、安全に活用するための技術を組み合わせることで新たなメリットを享受するというような“積極的な”セキュリティ意識に転換すべき時期が来ていると言えよう。

 技術的な面ではiOSやAndroidといったモバイルデバイス向けのソフトウェアプラットフォームの完成度が高まってきた。モバイルデバイス自体の高性能化と低価格化も進行している。モバイルを日常業務の中で活用していくことが、「いつか実現するかもしれない理想」から「現実に可能なこと」へと変わりつつあるのが現在の状況だ。通信インフラ整備も進み、携帯電話網は3Gから4Gへと発展し、ワイヤレスブロードバンドやWi-Fiの普及も手伝って、どこからでも高速のネットワークに接続できる状況が当たり前になってきた。スマートフォンはブームと言える急成長の段階を越え、個人所有率では従来型の携帯電話を上回りつつある。もはや“主流のデバイス”だ。企業はスマートフォンやタブレットを“使える”ことを前提にした業務システムを検討できる時代になった。

ワークスタイルと個人の生産性

 モバイルワークスタイルは、米国では個人としての理想的な働き方を実現する手段(のひとつ)として注目されている。社会制度や文化的の面から日本にとっては“無縁”とみる向きもあるが、実は大いに関係するものだろう。

 以前から日本でも「柔軟な働き方を実現していくべきだ」という議論が行われてきた。少子高齢化が進行し、また、育児や介護に一定の時間を割かざるを得ない人も増えている。従来の硬直的な業務環境ではこうした人を活用することが難しく、企業は「別の人材を雇用する方が早い」と判断しがちだった。しかし、これでは優秀な人材を簡単に手放すことになり、企業としての競争力を維持できない考えるところが増えてきている。

 社員全員がオフィスに集合して午前9時から午後5時まで勤務――という従来型のワークスタイルは、疑問を挟む余地がないほどに確固たるものとされた。だが社会が変化していく中で企業もワークスタイルを変化させていかざるを得ないのが現状だ。少子化の影響で若く優秀な人材を奪い合うようになったといわれる。変化の激しい競争環境で長い時間を掛けて人材を育成することも難しくなりつつある。個人的な事情で「9時から5時までずっとオフィスにいる」ことが難しくなった優秀な人材の流出を防ぐためにも、ITの活用で柔軟に働けるようにしていくことは、企業側に大きなメリットをもたらす取り組みだ。

 例えば育児や介護などの場合、「仕事を後でまとめてやる」というわけにいかない。勤務時間帯が固定されていると、育児や介護と仕事が細切れで割り込み合う状況になってしまう。それならば勤務可能な複数の時間に業務を行い、総計としては従来と同じ勤務時間ということも可能だ。もちろん、オフィスと自宅を行き来するのは負担にもなるので、モバイルの活用が重要になってくる。シトリックスが長らく目指してきた「いつでも、どこでも働ける」ためのソリューションがまさに生きるシーンでもある。一人ひとりの社員、そして企業の双方にメリットある勤務環境を実現する。


 東日本大震災の教訓からは、決まったオフィスでしか業務ができないという体制は大きなリスクとなることが明らかになった。今夏も昨年と同様に電力不足が懸念されている。オフィスが停電して全業務が止まってしまうようでは問題だ。モバイルを活用してさまざまな場所で業務ができることは、こうしたリスクの分散、回避につながる。モバイルワークスタイルが定着して遠隔地に居ても業務が遂行できるようになれば、従業員の生産性向上を図ることと事業継続の体制を確立することを同時に実現することができる。

 米国の例を見るに、どうしても「社員が生き生きと働くためのモバイルワークスタイル」というイメージが強く映るが、実際には社員だけにメリットがある形ではそうそう簡単には導入が進まない。企業側にも取り組むメリットが期待される方法が整ってきたゆえに、日本においてもモバイルワークスタイルが広がり始めているといえるだろう。

Citrix iForum 2012 Japan
ビジネスに機動力を ―拡がるクラウドサービス、加速するモバイルワークスタイル―
開催日 2012年7月17日(火)〜 7月18日(水)
会 場 ザ・プリンスパークタワー東京(芝公園)
主 催 シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社
定 員 4,000名(参加費無料/事前登録制)※一部、有償セッション
対象者 CIO・IT部門責任者・マネージメント層、企業内情報システムご担当者や管理者、ネットワーク管理者、センター事業者、システムインテグレーターなどのIT関係者、オンラインサービス事業者
おすすめセッション <Day1 - 7月17日(火)>
パネルディスカッション:テレワークの現実と実態(13:00-13:45)
エグゼクティブ対談:リッチメディア対応仮想デスクトップが拓く新たな価値―シトリックスとシスコは戦略的提携を通じて何を提供するか(13:00-13:45)
仮想化によるセキュリティおよびコンプライアンスの強化とそのポイント
(14:05-14:50)
最新クラウドエコシステム(15:35-16:20)
1年1ヶ月で回収可能な「クライアント仮想化」のROI(投資対効果)325%を実現する5つの具体的解決方法(16:40-17:25)

<Day2 - 7月18日(水)>
BYODのメリットと現実的な取り組み(13:00-13:45)
事例に学ぶクラウド活用の現状(14:05-14:50)

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提供:シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2012年7月13日

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