NASAでは9万台のデバイスを管理 Dell KACEの事業を説明

2010年にDellが買収したKACEの事業戦略について、共同創業者が強みなどを語った。

» 2012年07月03日 14時35分 公開
[ITmedia]

 デルは7月3日、システム管理アプライアンス製品「Dell KACE」に関する事業戦略を説明した。Dell KACEの共同創業者兼ゼネラルマネジャーであるロブ・マインハート氏は「1日あたり13社のペースで新規顧客を獲得している」と、IT資産管理市場における好調ぶりをアピールした。

ロブ・マインハート氏 ロブ・マインハート氏

 KACEは2010年2月にDellが買収した事業。2003年に設立し、小売、教育、政府、金融、製造、ヘルスケアなどの分野で約6000社の顧客企業を抱える。Dellと経営統合した後、5倍以上の売り上げ増を達成したほか、2011年には2600社に新規導入された。買収前の顧客企業数が1200社だったことを考えると、その急成長ぶりは目を見張るものがある。

 製品は、システム管理アプライアンス「KACE 1000」と、システム導入アプライアンス「KACE 2000」の2種類。既に昨年10月に発売している。前者では、検出とインベントリ、資産管理、ソフトウェア配布、リモート制御、サービスデスク、電源管理、セキュリティとパッチ適用などを行い、後者では、OSイメージの作成、ネットワーク経由でのOSインストール、ユーザー状態の移行、リカバリなどを実施する。特徴は、MacOSやRed Hat LinuxなどもサポートするマルチOS対応であることや、1台のアプライアンスで最大2万台のデバイス(ノートPC、デスクトップPC、ストレージ、モバイルなど)を管理できる拡張性などが挙げられる。例えば、同製品の代表的なユーザーである米NASA(航空宇宙局)は、アプライアンスを複数組み合わせて約9万台のデバイスを運用、管理しているという。

「企業におけるシステムやデバイスが数千台規模になったとき、IT担当者が1人で管理するのには限界がある。さらに新たなセキュリティ上の脅威など、さまざまなトラブルに直面することは避けられない。そうした課題に対して、低コストかつ最小限の人員で対応できるのが大きい」とマインハート氏は自信をのぞかせた。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ