SAPジャパン流のBring Your Own Device手段の1つでも本格的(3/3 ページ)

» 2012年08月02日 08時00分 公開
[國谷武史,ITmedia]
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SAPジャパンで稼働するモバイル機器の状況。BlackBerryは別のシステムで管理するため、ここには計上していない

 SAP社内で使われているモバイル端末は、BlackBerryが約2万台(PlayBook300台含む)、iPadが1万7000台以上、iPhoneが1万3000台以上という規模になった。

 Androidは端末の種類が膨大なことから、同社の要件を満たすSamsungのGalaxyシリーズのみを許可。約1300台が使われ、半数はBYODでの利用だという。また、Windows Phoneの評価も始めており、モバイル活用のための環境整備をさらに進めている状況だ。

 BYOD導入での本格的な効果検証はこれから。現状では「働き方の1つ」という位置付けであることからも、いざという時に仕事ができる手段として社員からは好評を得ているようだ。佐藤氏は、「レポートラインはドイツの本社になるので、オフィス以外の場所でも連絡や報告ができ、仕事の能率を高められた」という。

 BYODの現状について井口氏は、仕事やプライベートを有意義にしたいと社員が使い始めた一方で、企業側は管理やセキュリティを徹底したいと考えながらも黙認してしまっているケースが多いと指摘する。相反する社員と企業のニーズに対して、どういった方法でバランスを取るかが一番の課題になっている。

 「組織として生産性や業績を高めていくことが本来の目的であり、モバイル活用やBYODはそのための手段。当社もその観点で取り組んでおり、顧客企業のビジネスの支援していく上でこの経験を生かしたい」と話している。

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