「Google+のAPIを公開しないのは開発者を尊重するからこそ」とガンドトラ氏

GoogleがGoogle+の広範なAPIを公開しないのは、競合するサードパーティーを買収すると脅したり、公開したAPIの利用ガイドラインを後から厳格にするような他社と同じことはしたくないからだと説明した。

» 2012年08月03日 15時14分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 「Google+のAPIをなかなか公開しないのは、開発者をひどい目に遭わせたくないからだ」――。米Googleのエンジニアリング担当副社長、ヴィック・ガンドトラ氏は8月2日(現地時間)、自身のGoogle+の「Heat Shield(遮熱材)」と題した投稿でこう語った。

 この投稿には、前日ネット上で話題を呼んだ、あるアプリ開発者が米Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOに宛てた公開書簡へのリンクが貼られている。この書簡は起業家のダルトン・コールドウェル氏によるもので、同氏の会社のFacebookアプリがFacebookのApp Centerと競合するので会社とアプリを買収したいという申し出を、Facebookの幹部から受けた顛末を説明している。こうした申し出は“オープンなプラットフォーム”上に構築したサードパーティーのビジネスを破壊するような行為だとし、同氏は「FacebookやTwitterのような芯まで腐ってしまったプラットフォームにはもうコードを書かないことにした」と書いている。

 ガンドトラ氏はこの公開書簡を踏まえて「われわれがAPIを公開する際は、開発者が構築するイノベーションが継続すると確信できるようにしたい。APIを公開しておいて後からルールを変更するような行為は誰にとっても愉快なものではない」と、暗にTwitterの最近の発表にも触れている。「皆さんが求めているAPIを公開しないことを申し訳なく思うが、われわれは他社とは違い、慎重でありたい」という。

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