Googleの特許検索で欧州特許庁のデータの検索が可能に “先行技術ファインダー”も追加

これまで米特許商標庁に登録された特許しか検索できなかった英語版Google検索の特許検索で、欧州特許庁の特許も検索できるようになった。また、各特許のページで関連する先行技術の情報を探せるようになった。

» 2012年08月15日 09時28分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Googleは8月14日(現地時間)、特許検索機能(google.com/patents/で利用可能)の検索対象に欧州特許庁(EPO)のデータを追加したと発表した。

 2006年12月に立ち上げた際は、米特許商標庁に登録されている特許のみ検索できた。英語以外の特許文書を検索できるようにするために、GoogleはEPOと協力してGoogle翻訳による特許の翻訳プロジェクトを進めており、2月にはEPOの特許閲覧サービス「Espacenet」で複数言語での特許文書閲覧を可能にしていた。今回Googleの特許検索機能にEPOの特許を追加するに当たって、このGoogle翻訳機能を統合し、検索結果の文書が英語以外の場合、英語とオリジナル言語の両方で閲覧できるようにした。対応する言語は、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語、スウェーデン語。今後対応言語を増やしていく計画だ。

 patent 1 フランス語で登録された特許文書を英語で閲覧できる

 また、各特許閲覧ページに「Find prior art(先行技術を探す)」ボタンが追加された。このボタンをクリックすると、当該特許に関連する先行技術の検索結果が表示される。特許を申請するには、その技術がいかに新しいかを説明するために先行技術の情報を提示する必要があるが、このボタンでそうした情報の検索が楽になるという。この先行技術ファインダーが検索する対象は、Google Patents、Google Scholar、Google Booksを含むWeb全体。

 patent 2 特許文書のページの右上の方にある「Finde prior art」ボタンをクリックすると、
 patent 3 関連情報が表示される。画面は最も関連性が高いとGoogleが判断したトップ10を表示するタブで、他に論文、特許、Webサイト、書籍、人物タブが用意されている。

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