Facebook、今後は4〜8週間サイクルでモバイルアプリをアップデート

Facebookは今後、モバイルアプリをMozillaのFirefoxのように定期的にアップデートする。安定した品質のアップデートを提供するのが目的。

» 2012年09月21日 14時59分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Facebookは9月20日(現地時間)、今後は公式モバイルアプリを4〜8週間サイクルでアップデートしていくと発表した。安定した品質の新機能を定期的に提供するのが目的という。

 同社でモバイルアプリ関連のリリースエンジニアリングを担当するクリスチャン・レグニット氏(米Apple、Mozillaでのリリースエンジニアリングの経験を持ち、今年Facebook入りした)によると、従来のモバイルアプリのアップデートは“機能主導型”で、追加したい機能がすべてそろうまで時間がかかり、スケジュール通りにいかないことが多かった。モバイルを重視するようになるにつれ、安定したアップデートを迅速に行うためのプロセスが必要になったという。

 そこで、同日アップデートしたAndroidアプリから、“日程主導型”の開発プロセスを採用したという。例えば、ある機能が予定しているのアップデートに間に合いそうにない場合は、スケジュールをずらすのではなく、その機能を次のアップデートに回すことで、各アップデートをスケジュール通りにでき、安定した品質でリリースできるとしている(MozillaはFirefoxを6週間サイクルでアップデートしている)。

 このアップデートサイクルの対象となるのは、AndroidおよびiOS版のFacebook、Messenger、Camera

 また、モバイルアプリは異なるハードウェア、OSのバージョン、アプリストアなどで稼働するようにしなければならないが、効率的に製品を提供するために、可能な限りコードやテストフレームワークを共有しているという。例えば同日リリースしたAndroid版MessengerとFacebookアプリでは共通のコードを使った。

 同社はモバイルアプリ開発をHTML5をベースにした「ハイブリッドアプリ」開発環境で行ってきたが、iOSアプリはバージョン5.0へのアップデートでObjective-Cで構築し直した。マーク・ザッカーバーグCEOは、HTML5の採用は時期尚早だったとし、Androidアプリも近いうちにネイティブ化すると語った。

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