Intel決算、減収減益で第4四半期も弱気の予測

Intelの7〜9月期の決算は減収減益。減収になるのは3年ぶりのことだ。Windows 8搭載UltrabookやAtom Z2760採用のタブレットが登場する見込みの第4四半期の予測は、アナリスト予測を下回った。

» 2012年10月17日 08時07分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Intelが10月16日(現地時間)に発表した2012年第3四半期(7〜9月期)の決算は、世界経済の減速を反映し、売上高が前年同期比5.5%減の134億5700万ドル、純利益は14.3%減の29億7200万ドル(1株当たり58セント)だった。減収になるのは3年ぶりのことだ。営業利益は19.7%減の38億4100万ドル、粗利益率は前年同期比で0.1ポイント下がり、63.3%だった。非GAAPベースの1株当たり純利益は60セントで、Thomson Reutersがまとめたアナリスト予測の50セントを上回った。

 売上高は、同社が9月7日に下方修正した予測、132億ドルプラスマイナス3億ドルの範囲内だった。

 部門別では、PCクライアントグループの売上高が8.3%減の86億3300万ドル、サーバ向けプロセッサを扱うデータセンターグループの売上高が前年同期比5.7%増の26億5400万ドル、スマートフォンやタブレット、Netbookなどを扱うその他の部門の売上高は14%増の11億7700万ドルだった。第2四半期からその他の部門にスマートフォンおよびタブレット部門が加わっている。McAfeeやWind Riverを含むソフトウェア&サービス部門の売り上げは87%増の5億8800万ドルだった。

 第4四半期(10〜12月期)の見通しについては、売上高を136億ドルプラスマイナス5億ドル、粗利益率は57%と見込んでいる。アナリストは138億ドルと予測していた。

 ポール・オッテリーニ社長兼CEOは「第3四半期の業績は、世界経済の減速の影響を反映している。コンピューティング業界は今、改革の途上にある」とし、第4四半期に多数発売される予定のWindows 8搭載Ultrabookと、Intelベースのタブレットおよびスマートフォンの登場を楽しみにしていると語った。

 Intelの主力であるPC市場はタブレットやスマートフォンの台頭で減速している。米調査会社Gartnerによると、第3四半期の世界PC出荷台数は前年同期比8.3%減の8750万台で、8四半期連続の低成長だった。

 Intelは9月28日に米MicrosoftのWindows 8搭載タブレットなどへの搭載を想定した新世代プロセッサ「Atom Z2760(コードネーム:Clover Trail)」を発表しており、モバイル市場でのシェア拡大を狙っている。

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