確実な事業継続を実現するための緊急課題とは? ITR内山代表とCAに聞くシステムやデータの保護を確立せよ

災害やトラブルが原因でシステムやデータに障害が起きれば、企業のビジネスに深刻な被害が出る。事業継続への取り組みが求められているが、限られた人員や予算の中で企業はどのような対応が必須なのか。現状の課題や解決のヒントをITR代表取締役の内山悟志氏、ソリューションを提供するCA Technologiesに尋ねた。

» 2012年10月31日 10時00分 公開
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 東日本大震災をきっかけに、事業継続を確実にするための取り組みが企業に強く求められている。とりわけビジネスインフラとなるITシステム、そこで活用される情報やデータは優先的に保護すべき対象だろう。だが予算や人材には限りがある。企業の競争力強化にもIT活用が不可欠となった今、安心・安全の情報システムの実現に向けてどんな課題があるのか。解決のためのヒントをアイ・ティ・アール(ITR)代表取締役 プリンシパル・アナリストの内山悟志氏に聞いた。

「あるべき姿」で見直すべし

―― 大震災以降、企業では事業継続や災害復旧のための取り組みが進んだように思いますが、現状をどう分析しますか。

ITR代表取締役 プリンシパル・アナリスト 内山悟志氏

内山 多くの日本企業が必要性を強く認識していることは間違いありません。大震災によって事業継続計画(BCP)を見直す機運が急速に高まりました。ビジネスと密につながる基幹システムなどでは、震災の起きる前から何らかの対策を講じていた企業が大半ですが、企業の情報システムは多岐にわたるので、保護すべき対象の判断には企業によって温度差があります。

 その理由は幾つかありますが、例えば、BCPや災害復旧(DR)対策などは、いわば「万一の際の備え」としての位置付けのため、その費用対効果を評価することが難しいので、優先順位が低くなってしまいがちです。データを保護するにも、どんな種類のデータがあり、誰が利用や管理をしているかを情報システム部門で把握しておくべきですが、多忙な業務部門の協力を得にくいといった事情があります。これまで情報システム部門自身でできる範囲の対策は実施されてきましたが、やはり限界があります。

 市場がますます成熟して行く中で、競合他社との差別化を図るうえでも、情報やデータの管理の重要性はさらに増していくでしょう。データや情報を経営の中枢に位置付けられない企業は、市場からの撤退を余儀なくされるはずです。

 その上でも確実な事業継続環境を実現することは重要です。情報システムやデータの管理が本来どうあるべきかを考えてBCPやDRを策定したり見直したりしなければなりません。リスク管理の観点からも、本来あるべき姿として事業継続の仕組みを整備できないのは大きな問題です。

―― 現状を見直すうえで、まず何から着手すべきでしょうか。

内山 これまでの対策は業務やシステムに特化した局所最適なものばかりでした。しかし、最近ではビッグデータやスマートデバイスがITトレンドのキーワードに挙げられるように、企業のIT環境が大きく変化しています。特にビジネスで扱うデータは量も種類も急増し、その管理も複雑になってきました。この現状を放置していては、いずれ情報システム部門の業務が回らなくなる危険があります。

 それを回避するには、全社視点でシステムと業務プロセスの双方に手を加えることが不可欠です。ただし一気に見直すことはコストなどの問題から現実的ではありません。3年後、5年後を見据えてロードマップを描き、ゴールに向けて段階的に改善作業を進めていくのが現実的なアプローチになるでしょう。

 ロードマップと聞くと腰が引けるかもしれませんが、決して難しいものではなく、詳細な技術はベンダーやSIerの協力を得れば良いでしょう。情報システム部門は自社の方向性を明確に示せれば良いのであって、極端に言えば、企業トップが頭の中で将来像を描くだけでもいいと思います。

―― ロードマップやゴールを具現化する上で気を付けるポイントはありますか。

内山 情報システム部門の本業は、IT活用でビジネスの継続、成長を実現することです。そのための作業により多くの時間を費やすべきであり、システムやデータのバックアップなど定型業務に時間を取られているなら、抜本的な改善が必要です。そこでそれらの定型業務を自動化するようなツールの活用が注目されます。定型業務が自動化されれば、担当者の負荷が軽減し、業務効率が高まりますし、業務プロセス自体も標準化されるので、担当者でなければ情報システムやデータの管理ができないといった「属人的な」業務にまつわる課題も一掃されます。

 ツールを選ぶ際は、機能だけでなくインタフェースなどの使い勝手もポイントです。最近のコンシューマー向け製品は簡単に扱える操作性を実現していますが、企業向け製品は難解で複雑な操作を必要とするものが少なくありません。コンシューマー向け製品のように扱いやすいツールなら、不慣れな担当者でもすぐに使いこなせるようになり、必然的にミスも減るでしょう。その結果、情報システム部門は以前に比べて本業に集中できるようになると期待されます。こうしたツールの重要性は、ますます高まっていくとみています。

ツールの決め手は「性能・使い易さ・低コスト」

 今、確実な事業継続を実現する方法の1つとして注目を集めるのが「レプリケーション」だ。レプリケーションにより遠隔地にデータを複製しておくことで、災害によってシステムがダウンしても、複製先のサーバに切り替えるだけですぐに復旧を図ることもできる。このレプリケーションツールで内山氏の指摘する使い勝手の良さから、多くのユーザー企業で導入されているのがCA Technologiesの「CA ARCserve Replication / High Availability(以下、CA ARCserve Replication/HA)」だ。その特長やメリットをデータマネジメント事業部 営業統括部 プロダクトソリューション部 シニアコンサルタントの中田皓介氏に聞いた。

WAN越えでも確実にデータを保護

CA Technologies データマネジメント事業部 営業統括部 プロダクトソリューション部 シニアコンサルタント 中田皓介氏

―― CA ARCserve Replication/HAは具体的にどのような特長がありますか。

中田 災害対策という観点でまず挙げられるのが、LANに比べて低速で信頼性も劣るWAN環境でもデータを確実に転送するための機能を豊富に実装している点です。

 バックアップ用ソフトの中には、WANの通信環境を想定していないものも少なくありません。転送中にセッションが途切れて「作業がいつまでたっても終わらない」という事態が往々にして起こりがちです。しかし、CA ARCserve Replication/HAはスプーリング技術によって、セッションが中断したタイミングからデータを再送し、転送処理を確実に完了できるようにしています。さらに、独自のマルチストリーミング機能により、遅延の大きいネットワークにおいても高速にデータを転送する事ができます。

稼働中のサーバのデータを自動複製するレプリケーション。CA ARCserve Replication/HAはインターネット回線経由でのレプリケーションも考慮している

 近年はクラウド上にデータを預けることを検討する企業も増えており、CA ARCserve Replication/HAでもクラウド環境での動作検証を行っています。WAN経由でクラウドにレプリケーションするとなれば通信コストが気になるところですが、CA ARCserve Replication/HAではデータの更新処理だけを転送するため、回線の帯域幅を節約できます。どの程度のネットワーク帯域幅が必要になるのかを事前に算出できるツールも提供しており、これが多くのお客様に性能に関する懸念を払拭いただける結果となっています。

レプリケーションの際にネットワーク帯域にどのくらい負荷がかかるのかを調べることができる

―― こうしたツールでは使いやすさも求められてきますね。

中田 もともとレプリケーション自体手間のかからないソリューションですが、中でもCA ARCserve Replication/HAでは使いやすさを非常に重視しています。管理画面がすべて日本語化されているのも、海外ベンダーの製品では当社が初めてでした。

 また、ツールを導入しても、それを活用できなければ意味がありません。レプリケーションでのデータ保護には、バックアップと異なる点もあります。そのため、CA ARCserve Replication/HAの導入を検討されるお客様向けに、この製品をより良く活用していただくための無償ハンズオントレーニングを定期的に開催しています。これまで4000人以上が受講されました。1回3時間程度で、皆様が疑問に思われるポイントを中心にご紹介していますので、参加者の方にはご満足いただけているようです。

環境構築に必要なコストはわずか

―― レプリケーション環境を構築するにはどのくらいコストがかかりますか。

中田 レプリケーション環境の整備には、一昔前であればソフトウェアを購入するだけでも100万円以上の費用が必要でした。しかし当社は、レプリケーションによるこうしたメリットをできるだけ多くの企業に提供したいと考えており、製品価格はパッケージ版で9万8000円に、1年メンテナンス付きライセンスでは11万8000円としました。

 実際にCA ARCserve Replication/HAを導入された企業からは、安心感や使いやすさ、コスト効果の点で高いご評価をいただいています。基幹システムだけでなく、最近ではファイルサーバやメールサーバといった幅広いシステムの災害対策の手段として活用されるケースも増えていますので、ぜひCA ARCserve Replication/High Availabilityをお試しいただきたいですね。


 企業が抱える情報やシステム、データの重要性はますます高まり、ビッグデータ活用も注目され始めた。ビジネスを確実に継続させ、さらなる成長を実現していくには、CA ARCserve Replication/HAのようなツールの活用を検討してはいかがだろうか。

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